「ヤノベケンジ:太郎と猫と太陽と」が岡本太郎記念館で開催。宇宙猫の物語が明らかに
東京・青山の岡本太郎記念館で美術家・ヤノベケンジによる企画展「ヤノベケンジ:太郎と猫と太陽と」が開催される。会期は7月12日~11月10日。 ヤノベは1965年大阪府生まれ。1991年、京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。1990年代初頭より「現代社会におけるサヴァイヴァル」をテーマに機能性を持つ大型機械彫刻を制作。2017年、「船乗り猫」をモチーフにした、旅の守り神《SHIP'S CAT》シリーズを制作開始。2022年に開館した大阪中之島美術館には、シンボルとして《SHIP'S CAT(Muse)》(2021)が恒久設置された。 ヤノベは2011年から翌年にかけて「ヤノベケンジ:太陽の子・太郎の子」を岡本太郎記念館で開催。本展は12年ぶりに同館で開催される個展となる。ヤノベは今回《BIG CAT BANG/猫大爆発》を中心に展示を構成。宇宙船「LUCA号」に乗って地球に到達した「SHIP'S CAT/宇宙猫」が無機質だった地球に生命を着床させたという壮大な物語を描くという。 現在、全長9メートルの「SHIP'S CAT/宇宙猫」をモチーフとした作品《BIG CAT BANG》が東京・銀座の「GINZA SIX」で展示 されているが、本展はその背景にある物語やディティールが語られる展覧会になるという。 ヤノベは本展に際して次のようにコメントしている。 35億年前に生命がこの地球に誕生し、5度にわたる生物大量絶滅を乗り越えて、いま私たちは生かされている。生命はどこから来て、そしてどこに行くのか? 岡本太郎が言い放った「芸術は爆発」のテーマを「猫大爆発」という妄想に乗せて、生命と宇宙の神秘のイマジネーションの炸裂をお届けしたい。混迷と危機の世紀に立つ現在だからこそ、我々は想像と創造を爆発させ、宇宙からの俯瞰した視点を獲得しなければならないのだ(プレスリリースより)。