精神科医が伝えたい 訃報の悲しみから心を回復する方法
故人との「新しいつながりの始まり」
“精神的な距離が近い人”が亡くなった時は、喪失感でとても苦しいです。もう本人の姿を見ること、会うこと、話すことはできません。ですが、決してこれで「なにもかもすべてが終わり」というわけではないと、私は思います。精神的なつながりというのは、まだまだ続いています。永遠の別れと捉えるよりも、「故人との新しいつながりが始まったんだ」という考え方をしてみるのはどうでしょうか。これもまた、悲しみと折り合いをつけるための思考方法の一つです。正解はありませんので、あなたなりの考え方をゆっくり探してみてください。
========== 井上智介(いのうえ ともすけ) 精神科医、産業医。「ラフな人生をめざすこと」を発信しており、モットーは「おおざっぱに笑って健康に生きる」。精神科の怖そうなイメージを変えるため、ラフドクターとして金髪アフロ姿で活動中。産業医としては、人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員に、対話を重視した精神的なケアを行っている。精神科医としては、うつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療。さらには自殺に至る心理、トラウマケアにも力をいれている。