巨人・ケラー 古巣斬りで初勝利「ものすごく特別なこと」移籍後初のイニングまたぎで2回0封
「阪神0-1巨人」(23日、甲子園球場) 勝利の余韻が冷めやらない巨人のカイル・ケラー投手は、何度も「スペシャル・マッチ」と繰り返した。移籍後初の回またぎ登板で、古巣相手に奪った今季初勝利。シーズンの結果を左右する大一番で、助っ人右腕の31球が勝利を呼んだ。今季を象徴するリリーフ力で勝ち切った。 【写真】阿部監督が信じて送り出した坂本 代打でV撃の大仕事 中4日の先発・グリフィンが5回無失点で投げ終えると、阿部監督は「試合前から決めていた」とケラーをマウンドに送った。六回、先頭の大山に左中間を破られ、いきなり無死二塁のピンチ。ここで佐藤輝を155キロの直球で中飛に斬ると、続く代打・前川も156キロで中飛に。梅野は153キロで三ゴロと、力勝負でホームを死守した。 「すごく重要な試合。自分が在籍したチームを相手に、巨人軍として初勝利というのは、ものすごく特別なことだと思う」 直後に1点を先制すると、七回は三者凡退に封じた。チームの救援防御率は2・30。3・81だった昨季からの大幅改善が、首位を走る阿部巨人を支えている。「昨日は1-0で負けて、今日は1-0で勝った。すごく特別な思い、特別な2試合だった」とケラー。古巣との首位攻防戦に感謝し、助っ人は先にある頂を見据えた。