なぜ大谷翔平の二刀流は約1ヶ月遅れのキャンプインの影響を受けないのか…“秘密基地”「ドライブライン」での自主トレ成果
大谷翔平(27 、エンゼルス)の2022年がスタートした。すでに開幕まで1ヶ月を切っているが、二刀流の調整は間に合うのか。急ピッチで仕上げた結果、開幕してからその影響が出ることはないのか。変則日程ゆえの懸念は、大谷に限らずどの選手にもあるはずだが、14日の打撃練習、15日のブルペンを順調にこなし、大谷は「フィジカルはすでに去年よりも良い状態でここまできている」と手応えを口にした。
捕手のスタッシーが明かす
キャンプ前は、昨年同様、動作解析を重視し、故障予防とパフォーマンスの向上をはかるドライブライン・ベースボール(以下ドライブライン)というトレーニング施設で調整。シアトル郊外にあるメインの施設ではなく、今年は新しくアリゾナにオープンした施設だったようだが、その情報は意外なころからもたらされた。 先日、囲み取材に応じた正捕手のマックス・スタッシーが、「アリゾナにあるドライブラインで大谷の球を受けた」と明かしたのである。 オフに入ってからしばらくシカゴで過ごしていたスタッシーは、12月半ばにカリフォルニアに戻ると、同州コスタメサで練習をしていた新加入のマイケル・ロレンゼンやノア・シンダーガードに連絡を取り、彼らがブルペンに入るときにはその練習場まで出かけ、球を受けた。大谷に関しても、アリゾナのドライブラインにいることを聞きつけ、駆けつけた。 スタッシーは、「いい感じだった」と受けた感触を話したが、それだけではもちろん、大谷の投手としての状態を判断することは難しい。15日のブルペンでは、軽めに投げて90マイル(約144.8キロ)を記録したが、それでもまだ判断材料としては乏しい。 だが、ドライブラインにいたのなら、打者としてはかなり質の高い練習を積み、キャンプを迎えたのではないかと想像できる。 アリゾナのドライブラインに筆者は行ったことがないが、シアトル郊外の施設では、12月からライブBPという、投手が打者に向かって投げる練習が行われる。ところが、年末までと、年が明けてからでは、まるで空気が異なり、キャンプ前になると、動作の確認というより具体的に目標を設定しての実戦モードとなる。