インデックス+αをめざす『SMT iPlusシリーズ』、そのパフォーマンスの真髄に迫る
ここまでを振り返っていただいて、なぜこのような実績、パフォーマンスを出せるのか、その辺りをぜひ深掘りさせてください。この「SMT iPlusシリーズ」の運用手法をご説明いただけますか。
柿島氏 まず私のこのファンドにかける想いからお伝えしますが、長期投資を行う上で、一般的に広く認知されているインデックスファンドを活用することは、一つの正解であると思います。近年では、低コストのインデックスファンドへの人気が高まっています。ですが、長期で安定してインデックスを上回る可能性の高いアクティブファンドがあるならば、そこに投資する意義は非常に大きいと考えます。
その長期で安定してインデックスを上回る運用を目指すということで、当シリーズではクオンツという手法を活用しています。なぜクオンツが長期投資に優れているのかというと、クオンツ運用は100%データに基づく運用を行うので、リターンの再現性が高く、一貫した運用を行うことができるからです。
朝倉 クオンツ運用というと、かなりの専門用語で、一般の投資家は結構そこで思考がストップしてしまうんですよね。このクオンツというのは。抵抗感を持たれる方もいらっしゃると思いますが、もう少しかみ砕いた表現でご説明いただけますか。
柿島氏 一般的なアクティブファンドでは、ファンドマネジャーという「人」が判断して運用するケースが多いです。そのような手法では、運用がその人の状況に依存してしまう、「人間リスク」といえるようなリスクが存在します。
その点クオンツ運用は100%データに基づく運用です。正しいデータを入力すれば、定量モデルによって常に一定の品質でポートフォリオを組むことが可能というわけです。
もっと具体的にお伝えすると、例えば市場に大きな変化があった際、人間であれば、「この勢いで下げたらもっと下げるのではないか、ここでは買えないな」といった具合に、判断に躊躇してしまう場面もありますが、クオンツ運用は機械と同じように、淡々とモデルが示す有効なタイミングで売買を進めていきます。いわば、合理的な判断を機械が自動的に行ってくれるということです。