自民総裁選で注目された選択的夫婦別姓制度が公約で後回しになる理由 ジェンダー平等は争点化されにくい?各党の主張を読むポイントを聞く【衆院選2024】
大学に入り、地方の女子学生が東大には少ないことを知り、勉強する中で、社会にはさまざまな男女格差があり、歯がゆい思いをしている人がいることを知りました。自分は今からこういう社会に出て行くのか、ひとごとじゃないと感じました。この先もこのままの社会ではいやだなと思い、5年後、10年後に改善していくにはどうすれば良いかを考え始めたことが、今の活動を始めたきっかけでもあります。 「男性だから~」「女性だから~」という偏見について、義務教育で学ぶ機会は大事だと思います。そうすることが、意思決定する人の多様性にもつながり、例えば、政治であれば、さらに多様な政策として反映されるのではないでしょうか。 × × × えもり・ももか 2000年生まれ。静岡県出身。特定非営利活動法人(NPO法人)「#Your Choice Project」代表/Co-Founder。1年の浪人の末、東京大に進学。共著に「なぜ地方女子は東大を目指さないのか」。2024年、Forbes JAPAN「世界を救う希望」100人に選出。 ▽本気度見えず、文章だけで判断が難しい
選挙を取材する中村眞大さん 若者の社会運動や選挙を取材テーマにして、東京都議選や統一地方選などで候補者に政策について質問して、映像で発信してきました。 政治に関心を持ったのは、高校時代、自分が通っていた学校の校則をテーマに、ドキュメンタリー「北園現代史」を撮ったことがきっかけです。若者の政策って、有権者ではない中学生や高校生の視点に立ったものが少なく、校則のようなテーマは見えにくい課題でもあり、後回しにされがちだと気付きました。候補者には「未成年者が直接恩恵を受けるあなたの政策を教えてください」と問うのですが、答えを引き出したいという思いと、こういう課題について候補者に少しでも考えるきっかけにしてほしいとの思いで取り組んできました。 今回の公約では、多様性社会の実現の項目で人権救済機関の設置を掲げている党がありました。ジェンダーにとどまらず、ぼくがテーマにしてきた学校の校則、あらゆる分野に人権は関わっており、重要です。