【独自解説】「父は3度殺された」“札幌すすきの殺人事件”母・浩子被告の第2回公判で明かされた遺族の胸中「一家全員の極刑を望む」 妻の証人として父・修被告が出廷した理由は「浩子被告と自分を無罪にするため」
弁護側の冒頭陳述などによると、瑠奈被告と被害男性とは“性的なトラブル”がありました。2023年5月に瑠奈被告と被害男性が初めて会い、カラオケに誘われましたが、連れて行かれたのはホテルでした。約3時間の滞在の中で、“性的なトラブル”に発展したといいます。 検察側の冒頭陳述によると、瑠奈被告は「絶対に見つけて仕返しする。殺してやる」と父・修被告に言っていて、クラブに通って男性を見つけ、2023年7月1日に会う約束をしたということです。父・修被告は被害男性に対し「瑠奈被告に会わないように」と電話しましたが、説得できず、二人は会うことになりました。そのため、検察側は「事件前に瑠奈被告が殺意を募らせていたことを、両親は認識していた」と主張しています。 Q.上記のやり取りがあった上で「のこぎり」や刃物を購入したことを考えると、父・修被告は「瑠奈被告が被害男性を殺害する」と認識していたとも取れますよね? (亀井弁護士) 「検察側としては、父・修被告が『瑠奈被告が殺害に及ぶこと』を認識していないといけないので、それを主観的に立証する必要があるため、上記のことを出しています。ただ、母・浩子被告の場合には『殺人ほう助』ではなく『死体損壊』『死体遺棄』の罪名ですので、殺害することまで知らなくてもいいです」 Q.絶対的な上下関係がある中で、これをどう取るかですよね? (亀井弁護士) 「情状の問題があるのと、絶対的な上下関係は瑠奈被告の“異常性”を示しますから、弁護側からすれば、将来的には『瑠奈被告は心神耗弱で無罪』という主張をする伏線にはなっていると思います。」
「瑠奈という魂はなくてシンシア」「問いただすということは思い浮かばなかった」父・修被告が語った、“瑠奈ファースト”な歪な親子関係
“瑠奈ファースト”な歪な親子関係を、検察側・弁護側の双方が指摘しています。 検察側によると、瑠奈被告は父・修被告に対し「(母・浩子被告を)熟女系の風俗にでも売り飛ばせばいい」と発言、運転中の父・修被告に対し首を絞めて自分の怒りをぶつけ、母・浩子被告には「“お嬢さん”の時間を無駄にするな。私は奴隷です。オーダーファースト」との旨の誓約書を書かせ、リビングの目立つ場所などに掲示させていたということです。 しかし、両親の対応は、瑠奈被告が幼少の頃から叱ったり非をとがめたりするようなことはせず、瑠奈被告のことは『お嬢さん』と呼び、敬語を使用。常に瑠奈被告の機嫌をうかがい、謝るなどして怒りが収まるのを待っていたといいます。ただ、証人尋問で父・修被告は、「娘の心がこれ以上壊れないようにするには、どう接していくのか考えて、行動している。無理強いされたり、支配されているということはない」と述べました。 Q.相当歪な親子関係だと、検察側が言っているんですね? (亀井弁護士) 「そこは前提になっています。瑠奈被告の異常性というのは、瑠奈被告にとっては責任能力の関係から言うとプラスに作用して、両親の立場にとっては、この異常性に引きずられてしまったということで量刑に影響します」
【関連記事】
- 【いまだ逃走中】『おい、八田!必ず捕まえてやる』大学生を死亡させた重要指名手配犯・八田與一容疑者、事故のシミュレーションから見えた“意思”『これは、凶器を車に変えただけの殺人事件』
- 【独自解説】韓国“ナッツリターン事件”が今、衝撃展開!有罪判決・父の急死・離婚裁判…泥沼の転落人生辿る“ナッツ姫”をよそに、パワハラ被害者がまさかの“大出世”⁉
- 【なぜ?】「気味悪い」「毎日のように、いじっている女の人を見る」東京の街中で至る所にぶら下がる“謎のキーボックス”一体、誰が、何のために…?調べてみると意外な事実が発覚!「すぐには撤去できない」
- 【年金密着】「年寄りも甘えたらあかん」年金は月6万円、家賃は月7万円 熟年離婚を経て、今はアルバイトで支える苦しい日々…それでも「僕は幸せです!」と終始笑顔のワケ
- 【独自解説】世界初の最新偽造防止技術を使った新紙幣、20年ぶりにあす7月3日発行!その経済効果「5000億円」の意外な理由とは?そして、早くも出ている詐欺被害に国も警戒「誤情報や詐欺行為などに注意」