【独自解説】「父は3度殺された」“札幌すすきの殺人事件”母・浩子被告の第2回公判で明かされた遺族の胸中「一家全員の極刑を望む」 妻の証人として父・修被告が出廷した理由は「浩子被告と自分を無罪にするため」
弁護側も、“歪な親子関係”を指摘。両親が瑠奈被告を『お嬢さん』と呼ぶのに対し、瑠奈被告は父を『ドライバーさん』・母を『彼女』と呼んでいました。瑠奈被告はゴミも含めて自分の物に触れられることを極端に嫌がったため、瑠奈被告が置いたものを捨てることも移動させることもできず、家は足の踏み場がほぼない状態。浩子被告は居間に寝起きするスペースを確保するのがやっとで、父・修被告はネットカフェで寝泊まりし、出勤前・退勤後に必ず自宅に寄って、浩子被告に頼まれた買い物をする生活だったということです。
亀井弁護士によると、浩子被告は「どういう役割を果たしたか」「ほう助と評価し得るか」、瑠奈被告は「『責任能力』の有無・程度、つまり心神耗弱と認定されるか(事件前後の行動の合理性がカギ)」、父・修被告は「娘による殺害を許容していたか」「娘の『責任能力』をどう認識していたか」が裁判のポイントだということです。 Q.心神耗弱である瑠奈被告にマインドコントロールされ、絶対的な上下関係を課せられていたとすると、母・浩子被告の量刑に影響がありますか? (亀井弁護士) 「母・浩子被告の量刑には、どうにもやりようがなかったという点で、影響がかなりあると思います。一方で、父・修被告の場合は精神科医ということがあるので、どちらに作用するかによって変わります」
証人尋問で、父・修被告は「10年ほど前から、瑠奈と呼ぶと『その子は死んだ』『その名前で呼ばないで』『瑠奈という魂はなくてシンシア』などと言うようになった。それから『瑠奈』と呼ぶと取り乱し、通常の親としての振る舞いが難しくなった」と話し、「どうして殺害の理由を本人に聞かなかったのか?」という問いに対しては、「シンシアにとって他人の我々に問いかけはできない。この状況でも、問いただすということは思い浮かばなかった」と答えたということです。
また、「頭部の破損・撮影を、なぜ止めなかったのか?」という問いには、「記憶が曖昧だが、今思うに、やめなさいと言ってもやるだろうなと。本人をとがめて精神障害を悪化させたくない。穏便に時間が過ぎればという思いだった」、「なぜ通報しなかったのか?」という問いには、「今でも苦しんでいるのに、もっと壊れてしまう。追い詰めたくない。娘が抱えていることを受け止め切れず、裏切る行為になると思った」と答えたといいます。
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