不吉なジンクス?!朝倉兄弟は6.13RIZIN東京ドーム大会で揃って勝利できるのか
「実績もあって強い選手。きつい展開を想定している。判定で根性がある方が勝つような展開になることを想定している」 KO宣言が“お約束”のビッグマウスが「判定勝利」との現実論を口にした。 「僕もプロでフィニッシュされたことはない。KO負けも一本負けもない。クレベル選手もKOされたことがない(ルーキー時代を除く)ということは判定に行く可能性が高い。最後は根性の勝負になって来ると思うので、そこで競り勝ちたい。きついことをやる覚悟はある」 この試合も、海と渡部の試合同様に、未来の打撃vsクレベルの寝技の戦いの構図になりそうだが、未来は、そうは見ていない。 「クレベル選手は打撃でプレッシャーをかけて来ると思う。打撃で自分から出て行って引き込んだりタックルにいったりして、スクランブルの時に一瞬で極めるのが上手い。だから基本的には打撃の勝負になる」 勝機は、寝技の攻防に持ち込まれる前にある“前哨戦”の打撃戦。未来は腰が強く、そう簡単にテイクダウンもされない。 その打撃も進化させた。弟の海同様、魔裟斗とYouTubeでコラボした際にフィジカルトレーニングとミット打ちの重要さを説かれた。これまでスパーリング中心のトレーニングスタイルだった未来は、そのアドバイスを受け入れた。 フィジカルトレーニングについては、「まだ1か月で実感はない」というが、ミット打ちで「打撃は凄く変わった。キレや持久力が増えた」という。 5分×3ラウンドを戦い抜くスタミナ面も考え、減量方法も、計量前日に水抜きで減らす量を4キロ程度に抑えている。 だが、歴戦のクレベルは、打撃戦から寝技に引き込む引き出しは多い。未来にとって危ない展開になる可能性はある。 「対策はしている。展開的に寝技になることはあるかもしれないが、想定はしていないし、最後の瞬間まで逃げる努力をする」 未来の「タップをしない」という発言がキャッチになっているが、「タップしないと言ったのは昔のことで、『簡単に折れてもタップしない。タップしてすぐ諦めるような兄弟じゃないよ』と言った(部分をメディアに)切り取られただけ。でも、そんな簡単にタップしない」と説明し、言い直した。 一方のクレベルは、この発言に対して「サブミッション入ってタップしないと、絶対壊れちゃうよ」と警告。未来が、打撃戦で片をつけることを想定している試合展開に関しても「彼の自信はキック、私の自信は寝技。MMAはスタートがキックボクシングになるけど、彼は間違えているね。一回でもテイクダウンしたら私が一本勝ちできるということ。絶対に彼を極めるよ。自信あるね。絶対に勝つ」と、15分間の戦いの中で必ず一度は巡ってくるはずの寝技のチャンスで「締め落とす」ことを宣言した。 もし未来が想定する判定にもつれるような展開になれば、逆に不利。未来が勝つには、打撃での電撃KOだろう。いずれにしろ、どちらが自分の得意分野でペースを握ることができるかという激しい神経戦になる。未来もクレベルも揃って、この試合の次にRIZINフェザー級のベルトを持つ斎藤裕への挑戦の意向を口にしている。東京ドーム決戦は、RIZINの壮大な格闘ドラマの始まりなのかもしれない。