慶応卒のエリートの子を「計画妊娠」した、37歳の専業主婦が「ハイスぺ婚」に絶望したワケ…こんなハズじゃなかった
想像と現実のギャップに愕然とした
卒業後は昼間は近所のファミレスでバイト、それが終わると合コンなどで知り合った男性と食事をしたり、同じようなハイスペ狙いの友人と街コンに参加した。そんな生活が3ヵ月ほど経った頃、サツキさんに運命の相手が現れる。 「街コンで5歳年上の商社勤務で慶応大卒の男性と知り合いました。顔もソコソコで悪くない、一人暮らししていると聞いてお酒の力を借り、その日のうちに身体の関係を持ちました。 その後も関係を続けて数回で妊娠。はじめは中絶を促されましたが、会社名も本名も分かっているし、学生時代の交友なども把握していたから逃げることはできないだろうと。ゴリ押ししてでも絶対に結婚する自信があった」 サツキさんの説得に折れた形で彼も結婚を承諾、翌年には出産とようやくハイスぺとの結婚という念願がかない、第二の夢であった専業主婦に収まる見通しも立った。 大学受験の挫折からはじまり、地味な交際相手にはフラれ、就活では全敗。何一つ思い通りにならない自分の人生が「ハイスぺ婚」で逆転できると、手に入れたステイタスを喜んだサツキさん。だが蓋を開けてみると、現実は思い描いていた生活とかけ離れたものだった。 「結婚当初の夫の年齢は30歳で年収が400万円に満たなかったんです。社宅があり福利厚生もしっかりとしていますが、まさかこんなに給料が低いとは思いませんでした。『年功序列で給料が上がるから』と言っていたものの、貧乏すぎて辛かった。ハイスペじゃない……って思ってしまいました」 到底夫の給与だけでは食べていけず、産後すぐにパートで働き始めた。結婚を機に大学時代の友人と連絡を取るようになったが「一緒にランチするのが苦痛だった」と話す。 「みんなは共働きだったこともあり、世帯年収が高いんです。持ち物もオシャレだし、記念日に貰ったのかなと思うようなアクセサリーを付けていたり……。 同じFラン大学を卒業しているはずなのに、就職してキャリアを積んでいる友人にも嫉妬しました。話ぶりで毎日が充実しているのが目に見えてわかるんです。結婚したら夫の収入だけで不自由ない生活を送るはずだったのに、なんでこうなってしまったんだろう」 年功序列の言葉通り、夫の収入は年を重ねるごとに上がっていき、40代を超えた今では年収も600万円ほどになった。そのタイミングでサツキさんはパートをやめて専業主婦となった。最初猛反対していた夫も、泣きながら発狂してやめると宣言するサツキさんに最後は折れたそうだ。