秋晴れの心地よさを味わいながら訪れたい展示4選。
おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展 @平塚市美術館
正直、美術館でよく知らない作品を見たとき、何を感じて、どうすればいいのかわからない! なんだかいつもキャプションにばかり目がいって、作品の”正解”を持ち帰ろうとしてしまう気がする。そこで、1980年代にアメリカで生み出された「対話型鑑賞」はそんな戸惑いを解消してくれるかもしれない。これは、グループで対話を重ねながら美術鑑賞をし、様々な発見や解釈を許容する鑑賞手法だ。平塚市美術館でも2015年に「対話による美術鑑賞事業」をスタートさせていて、その事業10周年を記念した本展では、対話型鑑賞とこれまでの活動を、所蔵作品約30点を中心に、対話のきっかけとなるような5つのテーマに分け紹介する。普段は静かにしていなきゃいけないイメージのある「美術館」だが、本展は「おしゃべりOK」。感じたことを思いっきり解き放ちに行こう! さーて、10月はどんな展示に行こうかな。
インフォメーション
おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展 会場:平塚市美術館 会期:2024年9月21日(土)~2025年2月16日(日) 休み:月曜日(ただし10月14日、11月4日、2025年1月13日は開館)、9月24日、10月15日、11月5日、2025年1月14日、年末年始(12月29日~1月3日) 時間:9:30~17:00(入館は16:30まで) 料金:一般200円、高大生100円、中学生以下無料(詳細は公式サイトへ)
写真植字の百年 @印刷博物館
文字文化を愛する全ての人はここへ集まれ! 現代は大デジタルフォント時代。ただ少し過去に遡ってみると、印刷文字は「活字」か「写真植字」が主流だった。中でも日本語においては、膨大な金属活字を用いる活版印刷に代わって、写真工学的な原理を使って印字する写真植字が登場したことは、印刷における「革命」で、活版印刷の煩雑さを解消し、多様な書体が印刷を彩るようになる画期的な出来事だったのだ。そんな写真植字の発明から100年を記念して開催される本展では、その歴史、役割、仕組み、さらには書体デザインについて紹介する。改めて、文字ってめちゃめちゃクールだなあ。そして『印刷博物館』だからこその展示の充実ぶりに驚嘆。