「劇映画 孤独のグルメ」松重豊さんに聞く、人気ドラマ「12年の集大成、ターニングポイント」の覚悟と決意
新聞が一番の読書
――普段、どんな本を手にすることが多いですか? 僕は新聞が好きなので、最近は新聞ばかり読んでなかなか小説には手が伸びないんですけど、世代的に村上春樹さんの小説はずっと興味がありますし、それがどういう経緯でどんなドラマや劇化されたのかなというのは非常に気になります。 自分が今まで書いてきた短編も、筒井康隆さんなどの影響を非常に受けているなと思うことはありますね。短いストーリーの中に毒も笑いもある。そういう作品に惹かれるし、もしかしたら自分もそういったものを書き続けたいと思っているのかもしれません。 ――ちなみに、新聞は何紙をお読みに? 今は、朝日、日経、東京新聞の3紙を読んでいます。今はネットでいろいろな情報が飛び交っていて、何を信じていいか分からなくなってきているけれど、新聞というフィルターを通して、記者の方がちゃんと取材して書いたものがなくなる理由はないと思っているんです。だから、毎日長時間かけて読み続けることが今の最大の読書になっていますね。記事で気になった仏教書などを買う参考にすることもありますし、新聞を読むのが今の一番の楽しみなんです。 <松重豊(まつしげ・ゆたか)さん プロフィール> 1963年生まれ、福岡県出身。大学在学中から演劇を始め、86年、蜷川スタジオに入団。92年、黒沢清監督の『地獄の警備員』で映画デビュー。『しゃべれども しゃべれども』(07)で毎日映画コンクール男優助演賞。主な映画出演作に『Cloud クラウド』(24)、『正体』(24)などがある。24年10月にエッセイ「たべるノヲト。」を刊行した。 (文:根津香菜子)
インフォメーション
劇映画 孤独のグルメ 松重豊監督、脚本。田口佳宏脚本。原作・久住昌之、作画・谷口ジロー「孤独のグルメ」(扶桑社刊)原作。110分。松重豊、内田有紀、磯村勇斗、村田雄浩、ユ・ジェミョン(特別出演)、塩見三省、杏、オダギリジョーら出演。2025年1月10日(金)公開。 公式サイト https://gekieiga-kodokunogurume.jp/ 公式X https://x.com/tx_kodokugurume 公式 Instagram https://www.instagram.com/tx.kodokugurume/ 公式TikTok https://www.tiktok.com/@tx_kodokugurume (C)2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会
朝日新聞社(好書好日)