食通も唸る栃木の名店。ファーストクラスにも採用されたワインと料理の絶品コースを『ココ・ファーム・ワイナリー』で味わってきた【栃木・足利グルメ】
次に出てきたのが、手で持ちきれないほど大きなアスパラ。自家製マヨネーズと赤ワイン塩でいただくのですが、毎朝、仕込んでいるという新鮮なマヨネーズはシンプルながらやみつきになること間違いなし!
「デギュスタシオンコース」を食べたいけれど、運転が……という方は、ソフトドリンクでコースをいただくこともできるのでご安心を。駅から少し離れているので、自家用車で来る人も多く、ソフトドリンクを合わせる人も少なくないそうです。
明るい琥珀色に思わず目が奪われてしまう「甲州F.O.S.」と合わせていただいたのが、アナゴと天然ヤマウド、足利産セリの天ぷら。外はサクッ、中はふわっとした軽やかな食感。「甲州F.O.S.」特有の熟した果実味にしなやかな酸が加わり、味がグッと引き締まります。
箸休めをいただいた後は、赤ワインがズラリ。「農民ロッソ」は筆者も大好きで、自宅に常備しているのですが、滑らかなタンニンとスパイスの余韻が楽しめます。「風のルージュ」は、濃いガーネット色をしており、フレッシュな果実味と軽快な酸味が印象的。「陽はまた昇る」は、口当たりが柔らかなワイン。飲み比べて、ぜひお好みの一本を探してみてください。
赤ワインと合わせるのは、足利マール牛とラタトゥイユ。足利マール牛は、柔らかくジューシーな味わい。粒胡椒の佃煮が添えてあるのですが、これまた良い仕事をしてくれて、マール牛と一緒にいただくと時間差でピリッとした辛さが広がり相性バツグン。
コースの最後は、マスカット・ベイリーAを使ったデザートワインが登場。爽やかな酸味と程よい甘さが、牛乳アイスにピッタリ。やよい姫のソースは、濃厚すぎて誰もが驚愕することでしょう。自然の優しい酸味と甘みが広がり、一気に食べ進めてしまいました。
1980年に『ココ・ファーム・ワイナリー』が創立、2003年に「ココ・ファーム・カフェ」がオープンし、2023年に伊藤澄夫シェフが就任しました。 「葡萄畑では、葡萄が光合成により糖分をつくり、醸造場では野生酵母等の微生物が糖分をワインに変えていきます。そのワインをお客さまが飲んでくださることにより、また葡萄を育てて、ワインをつくることができます。植物も微生物も動物も、色々な生きものの命のおかげで私たちは生きることができます。自然に敬意を払い、皆さまに感謝しながら、美味しいワインやお料理を作っていきたいですね」(伊藤さん) ワイナリー見学をしたあとに「ココ・ファーム・カフェ」で食事をいただいたので、感慨もひとしお。同ワイナリーでは、丁寧に葡萄と向き合う姿を間近で見られるのはもちろんのこと、今回体験させていただいたワイナリーツアーのほか、収穫祭などさまざまなイベントがあります。 「ココ・ファーム・カフェ」は気軽なアラカルト料理や本格的な「デギュスタシオンコース」まで揃うので、目の前に広がる葡萄畑を眺めながら、ワイナリーならではのメニューを味わってみてはいかがでしょうか。
●SHOP INFO ココ・ファーム・ワイナリー 住:栃木県足利市田島町611 TEL:0284-42-1194 営:10:00~18:00 休:年末年始(12/31~1/2)、1月第3月~金曜日の5日間、11月収穫祭前日
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