掛布氏が阪神育成ディレクターに就任決定!
役割は育成ディレクター
“ミスタータイガース”が阪神に帰ってくる。 阪神の南信男球団社長、中村勝広GMは15日、大阪市内のホテルで阪神OBの掛布雅之氏に今秋、来春キャンプの臨時打撃コーチ及び、シーズン中の育成ディレクター(仮称)の就任を要請し、掛布氏は受諾した。若手野手が伸び悩んでいることに危機感を持った球団が、若手育成の切り札として掛布氏の確かな野球理論と経験に期待を寄せたもの。THE PAGEでは、掛布氏に野球コラムを執筆してもらっているが、今回は、会談後に緊急独占インタビューとして話を聞かせてもらった。
伊藤隼太をなんとかして欲しい
――球団からは、どういうお話だったのですか? 「チームの中心になるべき、生え抜きの若手野手がなかなか出てこない。若手の育成に力を貸してくれないかという話だった。選手だけではなく2軍の指導者の指導方法も含めて、統括的に二軍を見て欲しいと。特に昨年ドラフト1位で入団した伊藤隼太をなんとかして欲しいという名前も出た。具体的には、この秋、来春のキャンプでは、臨時コーチ。シーズンに入ってからは、まだ正式な肩書きは決まっていないのだが、ディレクター的な立場で2軍を見てくれないかということだった」 ――どう返答されたのですか? 「阪神にお世話になり、阪神に育ててもらった人間。恩返しはしなければならないとずっと考えていた。今年のチーム編成を見ても、巨人に比べて、生え抜きの選手がラインナップにほとんどいないという現状に寂しさもあった。すでに決まっている仕事があってシーズンに入ると、スケジュールの調整は必要になってくるのだが、やるならば片手間ではできないと思っている。それは選手に対しても失礼だ。私も結果という責任を持って全力でやらせてもらいたいと答えた。現役時代は4番を張ってきた。逃げることのできない立場。指導者も同じだと思う。立場に逃げるつもりはない。プロの野球とは、そうものだろう」 ――では、キャンプでは背番号「31」を着てグラウンドで指導するのですか? 「いや、臨時コーチだから(笑)。ユニホームの下だけは着るけれど上はジャンパーでいいでしょう。シーズンに入れば、試合前は、そのスタイルで練習を見て、試合中はネット裏からということになると思う」 ――25年ぶりの阪神復帰に感慨はありますか? 「それがないんだよね(笑)。11月2日に”戦闘服”に着替えてグラウンドに立った時に、そういう気持ちが湧き上がってくるのかもしれないが」