大谷式1日1万歩ウオーキング術 医師が検証&実践している心も体も元気になる歩き方
【3】ウオーキングは夜より朝がおすすめ!
朝に太陽の光を浴びると体内時計がリセットされて自律神経が整い、幸せホルモンのセロトニンが分泌され、体にさまざまな好影響を及ぼす。そのため、夜よりも朝に歩く方がおすすめだ。「ただし、寝起き直後はおすすめできません。自律神経のバランスが不安定なときなので、血圧が急上昇したり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まったりする可能性があります」。
【4】毎日20分歩けばうつのリスクが低下
「東京大学大学院の調査によると、1日1万歩、2か月で20万歩を歩いたところ、不安・抑うつ症状が改善したことがわかりました。また、カナダ・トロント大学の『運動とうつに関する調査』によると、運動をするほどうつの発症リスクが低くなることが判明。週150分のウオーキングでも、将来のうつリスクが低下します」。つまり、毎日約20分のウオーキングがうつ予防につながる。
【5】4週間続けるとストレスが減少
「産業医科大学がストレスとウオーキングに関する調査のため、被験者に4週間毎日歩いてもらったところ、もともと運動習慣がなかった人はストレスが減り、社会とよりうまくやっていけるようになったことが判明しました」
【6】歩く前の朝食には納豆&バナナがいい!
高知大学の研究によると、男子学生50人に1か月間、納豆とバナナを含む朝食をとり、食後に30分、太陽光を浴びてもらったところ、一日中気分がよく、寝起きもスッキリし、早寝早起きになったという。「これは大豆に含まれるトリプトファンと、バナナに含まれるビタミンB6、そして太陽光が、幸せホルモンのセロトニンを合成したから。私もバナナ1本をつぶして納豆1パック(タレなし)と混ぜ、トーストにのせて食べましたが、意外に合いました」。
【7】歩くなら街中より森林の中を
「北海道・中頓別町国民健康保険病院院長の住友和弘さんが、森林と街でウオーキングをし、それぞれの効果を調べたところ、森林を歩いた方が、血圧が低下してストレスホルモンが減少。自律神経のバランスが整って睡眠の質も改善したことがわかりました。森林でなくても、公園など緑の多い場所なら同様の効果が望めます」。できるだけ、緑の多い場所を歩くよう意識して。