大谷式1日1万歩ウオーキング術 医師が検証&実践している心も体も元気になる歩き方
心まで元気になる「大谷式」1日1万歩ウオーキング術<基本編>
国内外のさまざまな論文に目を通した医師・大谷義夫さんが、科学的根拠を基に、心と体に最も効果的な歩き方を紹介してくれた。
<STEP1>基本姿勢は“胸を張って”!
アメリカ・コロンビア大学の研究グループは、42人の男女に「背筋を伸ばした姿勢」と「猫背の姿勢」をとってもらい、ホルモン分泌量を比較。すると前者は、男性ホルモンの一種で“やる気ホルモン”とも呼ばれるテストステロンが増加し、ストレスホルモンのコルチゾールが減少したことが判明。つまり、胸を張って歩くとやる気がわいてくるのだ。 【正しい歩き方】 ・目線は進行方向 ・背筋を伸ばす ・歩幅は広く 【間違った歩き方】 ・目線が下を向く ・猫背になる ・歩幅が狭い
<STEP2>歩幅は広いほど認知症リスクが低下。65cm以上を目指そう!
東京都健康長寿医療センター研究所の研究によると、歩幅が狭い人は広い人に比べて、認知機能低下のリスクが3倍上がることがわかった。おすすめの歩幅は、後ろ足のつま先から前足のつま先までが65cm以上。参考にしたいのが横断歩道だ。横断歩道は白線の幅も白線間の幅も45cmなので、どちらかの幅をまたぐようにすれば65cmくらいになる。横断歩道を渡るときにでも一度、自分の歩幅をチェックしてみよう。
<記者が実践!>身長150cmの記者が歩幅65cmで歩いてみたら
歩幅65cm…。測ってみるとかなり長い。実際歩いてみると不自然なほどの大股に。正直歩きづらい。45cmならなんとかいけるが、これでは股関節をかなり激しく動かすことに。「最初から無理せず “いつもより少しでも歩幅を広く”を意識していくと、少しずつ歩幅が広がっていきます」(大谷さん)。
気持ちが上向く! 大谷式1日1万歩ウオーキング術【実践編】
【1】服装は自由。歩き方はゆっくりでOK! 毎日歩くことが大切なので、服装は自由でいい。「靴もウオーキングシューズなどではなく、履き慣れたものでOK」(大谷さん・以下同)。早歩きよりもゆっくり歩いた方が副交感神経を優位にし、リラックスできるという。
【2】1日1万歩は歩く! 小分けでもOK!!
「かつて、有酸素運動は20分以上続けないと効果が出ないといわれていましたが、最近の研究では、短時間で細切れの運動でも有効だとわかっています。ですから、合計で1万歩を歩くのならば、数分ずつと小分けにしてもいいんです」。まとまって歩く時間がとれなくても、家事の最中に歩いた歩数も換算していいという。つらいと思わないで毎日続けることが最優先なのだ。