教育熱心な親ほど“後悔”していること「あの時期にしっかりと子どもに向き合ってあげていれば…」
10年後に後悔しないために…今知っておきたい「教育」のこと
教育熱心な親ほど、子どもにプレッシャーを与えてしまい、子どもが勉強を苦痛に感じてしまう要因の1つになってしまうのだそう。 【こちらも話題】「本当に賢い子」ってどんな子? 元教員が出会ってきた「賢い子」に共通する“ある特徴”とは そこで今回は、数多くの難関校合格者を輩出した人気教育系インフルエンサーであるラオ先生の著書『成績上位1%が実践している勉強法』(イースト・プレス)から、“【保護者が「後悔していること」】「楽しく勉強させればよかった」「もっと子育てを『楽しめば』よかった」”というトピックスをご紹介します。 「あのとき、もっとこうしていれば…」と後悔しないために、いま心がけるべきこととは?
【保護者が「後悔していること」】「楽しく勉強させればよかった」
<子どもの自発的な興味をかきたてるには?> 「勉強」とはみなさんにとって、どのようなものですか? とても大切で、人の成長には欠かせないものでしょうか。それとも、生きるために必ずしも必要だとは思いませんか? 人によって勉強の重要度は異なると思いますが、本書を手に取っている人は、前者に当てはまる人が多いと思います。もちろん人生では勉強がすべてではありませんが、勉強力(学びの力)が人生において大きく有利に働くことは、多くの人が実感していることかと思います。 ただ、子どもに中学受験をさせた経験があるご家庭や、小学校の内容をほぼ完璧に仕上げているご家庭では、「どんなことをしても、やらせようとする」保護者が多いように思います。 勉強なんてやりたくないと考える小学生に、勉強をやらせようとした場合、「勉強が終わるまでゲームをやってはいけない」「満点が取れるまで何回でも挑戦をする」といった決まりを子どもに課し、何とかやらせる場合が多いのではないでしょうか。それらの対策がその局面ではとても効果的ですが、子どもの立場になってみると、勉強をさらに苦痛に感じる1つの要因になるのも事実です。 そういった保護者のプレッシャーは子どもに大きく影響しますし、大人になってからの学ぶ力にもつながってきます。 学びは本来、受動的にするものではありません。好奇心を抱くことで自然に勉強の意欲が持てると、大きく花開きます。そのため、それを上手に刺激できるかどうかが、今後の学習に活きるといっても過言ではありません。そして実際にそれを望む保護者も多いのです。 <子どもの「なぜ」に正面から向き合う> では、子どもの好奇心をどのように刺激すればよいのでしょうか? それは、子どもの「なんで?」という疑問に対して、親が正面から向き合うことです。ところが残念なことに、好奇心が大きく育つキャパシティは、中学生の時点である程度決まってしまっています。 2~6歳のとき、子どもに「なぜなぜ期」がありませんでしたか? 「なんでこれって~なの?」「なんでこうなっているの?」と、とにかく全部聞こうとする時期です。 心理学ではこれを「質問期」と呼びますが、これは子どもに初めておとずれる「思考のきっかけ」になります。思考方法がわからないから聞いているわけです。 実は、そのときに徹底的に付き合ってあげたかどうかで、子どもの思考の約90%が決まると言われています。この時期を疎かにすると思考を停止させる癖ができ、「なんで……。まぁ、いいか」と追究をあきらめてしまうわけです。 とはいえ、思考力は中学生になっても発達しきってはいないはずです。たとえば、勉強中に「なんで宿題をやらなきゃいけないんだろう?」「なんで今これを習うんだろう?」と、モヤモヤしたことがあるはずです。質問期をすぎてしまっていても、保護者からのアプローチで引き出すことは充分可能です。 「なんで?」に立ちかえって考えるよう促し、相談があったときには、その都度しっかりと向き合ってあげてください。 もう一つ、忙しい日々の中では見落としがちだけど、保護者の多くが後悔していることがあります。次回はそのお話をしたいと思います。