明徳義塾・馬淵監督が「世界一」経験後の初の甲子園!「執念の采配」「早い仕掛け」「打ち勝つ野球」で2年ぶりの聖地躍動なるか!
春夏通じて甲子園通算54勝を数える名将・馬淵 史郎監督率いる明徳義塾が初戦を迎える。 【一覧】“世代No.1”たちがこぞって聖地にやってくる!甲子園注目選手リスト 昨年のWBSC U-18野球ワールドカップでは高校日本代表監督としてチームを初の世代別世界一に導くなど、まさに高校野球界において「名将中の名将」といえる中、実は丸2年遠ざかっていたのが甲子園だ。 2022年夏は変則左腕・吉村 優聖歩投手(巨人)を擁して3大会連続の出場を果たすも、寺地 隆成捕手(ロッテ)が正捕手だった昨年は、センバツ大会は高知、夏は高知中央の後塵を拝する屈辱を味わった。今春も秋の四国大会準決勝で高知に敗れ、センバツは2021年以来3年連続で出場権を逃した。春季県大会では優勝するも、四国大会では尽誠学園(香川)に初戦敗退。高知大会第1シードの座を高知に譲り渡し、第2シードからの闘いを強いられることになった。 そんな中迎えたこの夏、明徳義塾と馬淵監督の甲子園出場への気迫は凄まじいものがあった。初戦の土佐塾戦で複数選手が脚をつるリスクを背負ってまでも準決勝以降にコンディションの照準を合わせてきた。山場となった準決勝。最速144キロ右腕・岡村 宝投手(3年)など多くのタレントがそろった高知商との対決を快勝した。 2回裏一死満塁の先制機で馬淵監督は、制球に苦しむ相手先発の状況を見て、高校日本代表候補の2番・山畑 真南斗内野手(3年)に対しフルカントから「待て」のサインを出す執念の采配を見せた。押し出し四球をもぎとったことが、3番・藤森 海斗選手(2年)の走者一掃三塁打につながった。 準決勝後、「絶対勝つ」を10回以上連呼した馬淵監督。2日後に迎えた高知との決勝戦では、ベストコンディションで入ってきた明徳義塾の2年生左腕・池﨑 安待朗投手に対し、高知・濵口 佳久監督が「辻井(翔大投手・3年)、平(悠真投手・3年)ともコンディションが悪かった」と語ったように、投手の差がそのまま出る形に。 「耐えて勝つ」。馬淵監督が座右の銘とする言葉を地でいった明徳義塾は2年ぶり23回目の甲子園出場を伝統のスタイルで勝ち取ったのである。