友人は「東京23区内」に家族4人で暮らしており、世帯年収は「900万円」だそうです。やはり「生活水準」は高い方なのでしょうか…?
世帯年収900万円というと、生活水準はどの程度なのかイメージが湧かない方もいるでしょう。特に東京23区内は、ほかの地域と比較して家賃や物価が高く、子どものいる家庭などでは多くの生活費がかかることが想定されます。 そこで今回は、年収900万円の割合や夫婦共働き世帯における収入、東京23区内に住む4人家族の生活水準などについて解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年収900万円前後ある方の割合
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、年収900万円前後ある方の割合は表1の通りです。 表1
※国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」を基に筆者作成 給与所得者全体の平均年収は459万5000円です。平均年収付近の年収400万円超500万円以下の方の割合が男女合わせて15.4%となっているため、年収900万円の方は少数派であることが分かります。 また、仮に夫婦ともに給与所得者の平均年収459万5000円を稼いでいる場合、世帯年収は919万円となり900万円を超えます。 しかし平均年収を男女別に見ると、男性は568万5000円であるのに対し、女性は315万8000円であり、単純計算だと足しても900万円には届きません。また、子育てのために夫婦どちらかが仕事をセーブしている場合などは、それほどの収入がない家庭も少なくないでしょう。
共働き世帯の平均年収
総務省統計局の2023年の家計調査によると、60歳未満の「未婚の子ども」が2人いる共働き世帯における1ヶ月の月収は、70万220円となっています。単純に年収換算すると840万2640円となるため、今回の世帯年収900万円の場合は、平均よりも高い世帯年収であると考えられます。
年収900万円で4人家族の生活水準
総務省統計局が行った2023年の家計調査によると、2人以上の世帯における消費支出額の全国平均は352万7961円です。 しかし、東京23区に在住の場合、物価が高いこともあり409万5843円と、平均と比べ50万円ほど高い額となっています。409万5843円の主な内訳は、表1のようになります。 表2