結論:ランニングのビギナーにフィットネスウォッチやアプリは不要。十分楽しめます!
ランニングを最近はじめたばかり、または再開して間もない人にとって、ハードルを上げるような面倒なことは避けたいもの。 シューズやランニングウェア、汗に強い日焼け止めは当然必要だとして、ランナーがみんなつけている(ように思える)、ランニングウォッチは必須アイテムでしょうか? 結論から言うと、ランニングをはじめたばかりのときはランニングウォッチは必要ありません。スマホすら、持たなくても大丈夫です。
記録より「ラクに走れる変化を実感」することが大事!
最近では、フィットネス=フィットネストラッキング(記録)とほぼ同義語になってしまった感があります。主な計測項目には、歩数や燃焼カロリー、今朝のジョギングでは1km何分のペースだったか、そのときの心拍数、など。 でも、率直に言うと、そんなことを知る必要はありません。 ひたすら走りこむだけで、その成果は自分の筋肉の繊維のなかに刻まれるのですから。頑張った度合いに比例して心臓や肺が順応し、次からますます楽に走れるようになります。 ウォッチで数値を追っていなくても、この変化は訪れます。それならば、GarminやFitbit、Apple Watchなどは必須アイテムではありません。
ランニングウォッチでできること&持たずに記録をとる方法
私はこれまで何年も自分のランニングにさまざまなデバイスやアプリを取り入れてきました。そして、誰にも打ち明けていないのですが、本当はウォッチやスマホアプリなしでランニングするほうが好きなのです。 この春(6週間ほど前)からランニングを再開して以来、週に何度もウォッチなしで走っています。おおまかな時間と距離は把握していますが、正確な数字はわかっていません。 「スピードを出しすぎない 」「表通りに出たら引き返す」以外のことは、頭のなかを空っぽにして走っています。 ここでは、ランニングウォッチを使うことで得られるデータについて、そして使わない場合はどうすればいいか、そのノウハウをご紹介しましょう。 距離 ウォッチでわかること:走った距離。5km走ると決めているなら、2.5kmと表示された時点で引き返せばOK。1週間の終わりに走った距離を集計することも可能。 ウォッチを使わない場合:道のりをあらかじめ計測しておきましょう。Google Mapで右クリックして「距離を測定」を使うか、または通常のユーザーインターフェースで「徒歩」ルートの検索を使うといいでしょう。 さらに見やすいFootpathというアプリもあり、無償版ではルートの保存はできないものの、距離を計ることは可能です。 ランニングのためには、ルートを作成してスクショをとるだけで十分でしょう。ルートプランニングのためにこのアプリの有償版を購入するくらいなら、Stravaのような運動特化のコミュニティアプリに課金することをおすすめします(これについては記事の後半で詳しく解説)。 あらかじめ計画しておいたコースを完走できたら、その日のノルマを果たしたことがわかります。走りたい距離のコースをいくつか用意しておくといいでしょう。 たとえば私の場合、近所の公園に一周8kmのコースがあるので、数kmだけ走りたいときはそこを半周ほど走ると決めています。 走った距離を日々記録するには、スマホのメモかトレーニング日誌に書き留めておけばいいでしょう。 時間について ウォッチでわかること: ランニング時間。 ウォッチを使わない場合: ランニングウォッチを使っていれば「32分5秒だった」と正確に把握できますが、昔だったら、普通の腕時計でランニング時間を計ったり、家を出る前と帰宅後に時刻を確認するくらい。「30分ほど走った」ことで充足感を得られていたわけです。 ある程度の正確なタイムを知りたいのであれば、スマホのストップウォッチを使ってもいいでしょう。あのコースを10分ペースで走ったら30分ほどかかる、などとランニング距離から大まかに割り出すことも可能です。 ペースについて ウォッチでわかること:1kmを走るのに何分かかったか。さらに、現在のペースをリアルタイムで知ることも。 ウォッチを使わない場合:自分の感覚を頼りに走りましょう。ビギナーなら、正確なペースをつかむ必要はありません。楽なペースで気軽に。速いインターバル走なら、ハードだけど息切れしない程度の速さで。正確な数値を追う必要はありません。 ランナー歴が長い人は自分の経験を生かしてください。1km15分台のペースで走るとき、1km10分台のときはどんな調子になりますか? 計画したメニューにマッチしたペースで走り、たまにはレースに出場したり、タイムを計りながらトラックを走ったりして感覚をアップデートしましょう。 心拍数について ウォッチでわかること:リアルタイムの心拍数。「心拍ゾーン」が表示されるものも。 ウォッチを使わない場合:率直に言って、ビギナーの方は心拍数を計測しないほうがいいでしょう。どれくらいの負荷で自分の心拍数はどれくらいになると把握できるようになれば心拍数も有益なデータとして使えるのですが、普通のウォッチやアプリでは不正確な心拍数が割り出されることも多く、心拍ゾーンが高すぎや低すぎに設定されてしまうことも少なくありません。 ビギナーの場合、猛烈なスピードで無理をして投げ出してしまうよりも、楽なペースで楽なランニングを継続することが肝要です。なので、自分の感覚を信じて走りましょう。 このペースならいつまででも走っていられるような気がする、多少息づかいが荒くなるものの電話で会話しながらでも走れる、これがよく言われる「ゾーン2」の状態。心拍モニターはなくても大丈夫です。 ランナー歴の長い人なら、そもそも心拍数のデータよりもペースのデータのほうが役に立つでしょう。それでも数値を把握したいという場合は、チェストストラップをつけてスマホでチェックするといいでしょう。