【中学受験2025】最難関校はチャレンジ層が減少、大学附属校の志望者増加…SAPIX
中高と大学の「高大連携」がキーワード
--2025年度入試において注目を集めている学校を教えてください。
注目トピックとして話題になるのは、やはり東京農大第一です。2月1日の午前に新たに試験日を設定したことで、第一志望とする受験生がその日に挑戦することが予想されます。新校舎の完成や高校募集の停止といった背景のほか、東京農業大学の附属校ではありますが、基本的には中高6年間で大学受験を目指す進学校としての姿勢を貫いており、特に理系教育では生物系大学の強みを生かしたカリキュラムが理系志望者にとって大きな魅力となっています。
芝浦工業大学附属、芝浦工業大学附属柏も注目校として名があがります。芝浦工大自体が工学系のトップ校として高い評価を受けており、最新の3Dプリンターなどを備えた新校舎が話題です。共学化が進み、今後さらに人気が高まることが予想されます。他方、芝浦工業大学附属柏では、総合型選抜で難関大学を目指すカリキュラムに注力しており、探究学習や高大連携の取組みが進んでいる点もメリットに映るでしょう。
--高大連携、特に内部進学の視点から、注目している学校を教えてください。
ほぼ生徒数と同数の推薦枠をもち、事実上の立教大学の附属校として人気を集めているのが香蘭女学校です。実際に学校説明会に参加すると、旗の台駅からも近く緑豊かな環境や校内の雰囲気、先生方の丁寧な指導や面倒見の良さを実感すると思います。6年間、大学を含めた10年間安心して子供を預けられる学校だと評価する保護者が多いのも納得です。
日本学園も2026年に向けて大きな変革を迎えます。共学化し明治大学の系属校になるという発表当初から受験者数が増えており、今年もその勢いは衰えていません。明治大学の数少ない系属校である点が人気を高める要因です。約7割が明治大学への推薦枠での進学といわれていますが、残りの3割の生徒には明治大学以上の大学を目指せる学力を育成しようと、先生方は非常に力を入れて教育に取り組んでいます。