最新の研究で判明!健康に気を配っていないのに「意外と健康な人」の特徴
“ちょこまか”と動き回ることの健康効果
もちろんジムなどでじっくり時間をかけて運動することは健康面で大きなメリットになるが、「脆弱な」人々のように日常生活の中で“うろちょろ”したり“ちょこまか”と動き回ることも無視できない健康効果があることになる。 これまでの研究で、50歳以上の死亡リスクにおいて、身体活動が座っている時間の10分の1を超えてくると、その後の10年間の死亡リスクはより急激に低下することが示されている。 また今年6月に発表された米ハーバード大学T.H.チャン公衆衛生大学院の研究では、中高年においてテレビを見るなどの座りがちな行動を身体活動に置き換えると、健康的に老いる可能性が高まることが報告されている。 研究者らは、1992年時点で50歳以上で大きな慢性疾患のない4万5000人以上のデータから、20年間にわたって座位行動が健康的な老化に与える影響を測定した。 ちなみに「健康的な老化」とは、少なくとも70歳まで生き、大きな慢性疾患がなく、記憶、身体機能、精神的健康に障害がない状態と定義される。 研究者らは毎日テレビを見るために座っている時間が2時間増えるごとに、健康的な老化の確率が12%減少することを発見した。対照的に毎日軽い身体活動を2時間追加すると、健康的な老化の確率が6%増加することも突き止められた。 「我々の重要なメッセージは、テレビを見る時間を軽い身体活動、中程度から激しい身体活動、睡眠(睡眠不足の参加者の場合)に置き換えることが、健康的な老化に有益であるということです」と研究者は説明している。 座りっぱなしになる仕事に没頭してしまうこともあるとは思うが、一定の間隔で立ち上がったり周囲を歩いてみるだけでも、自律神経が刺激されて運動不足を緩和できるともいわれている。 自律神経は体脂肪の燃焼にも関係しているといわれており、自律神経を活発にすることで太りにくい身体になることも示唆されている。立ち上がったり“うろちょろ”したり、あるいは“ちょこまか”と動き回って長時間座りっぱなしにならないようにしたいものである。 ※研究論文 https://ijbnpa.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12966-024-01662-y ※参考記事 https://www.news-medical.net/news/20241030/Personality-traits-influence-physical-activity-and-sedentary-behavior.aspx 文/仲田しんじ
@DIME編集部