箱根駅伝7位の早大 “臙脂”のルーキーが中距離で躍動 3年間瀬田は5000mを制す【東京六大学陸上】
新年度を迎えて、陸上競技のトラックシーズンが開幕。週末には各地でレースが行われ、長距離ランナーはロードからトラックに舞台を移し熱戦を繰り広げました。 【画像】箱根駅伝4位東洋大・酒井監督 今季は「鉄紺の覚醒」 注目選手は主将・梅崎蓮 対校戦は『勝負』にこだわる 6日には、第57回東京六大学対校陸上競技大会が神奈川・慶大日吉キャンパス陸上競技場で開催。中距離で躍動したのが、箱根駅伝を目指す臙脂(えんじ)のルーキーたちでした。
“エンジ”のルーキーたち中距離ランナーも目標は「箱根駅伝」
男子800mには、高校歴代4位(1分47秒97)の記録を持つ立迫大徳選手(早稲田大学1年、鹿児島城西高出身)が登場。「位置取りが悪くて、内容としてはあまり良いレースではなかった」と振り返るように、インレーンからなかなかポジションを上げられずにいましたが、残り200mを切って先頭を奪うと、最後は先輩の筒井航佑選手(4年)の追い上げを振り切って、フィニッシュラインに駆け込みました。 「大学初レースは対校戦っていう大事な試合になりましたが、しっかり自分の実力を発揮できた。ラストのキレもいい感じで終わることができました」 エンジのユニフォームデビュー戦を優勝で飾り、最高の形で大学生活をスタートさせました。 800mや1500mを得意とする立迫選手ですが、早稲田大学では長距離ブロックに所属し、花田勝彦駅伝監督の指導を仰ぎます。 「早稲田大学は箱根駅伝も強い大学。小さい頃から箱根に憧れていたので、長い距離も走れるようになったら目指したい。得意のトラックレースで世界を目指せるような選手に成長し、箱根駅伝で区間賞を狙えるような選手になっていきたい」 トラックシーズンは800mと1500mを中心に取り組み、秋冬に5000mや1万mに挑戦し、箱根駅伝を目指すプランを立てています。
立迫選手の活躍に奮起したのは、同じく早稲田大学のルーキーの吉倉ナヤブ直希選手でした。 「同期が1年生で優勝したのは刺激になりましたし、プレッシャーにもなりました」 男子1500mに出場した吉倉選手は、そのプレッシャーをも力に変えて、序盤から積極的に先頭を引っ張りました。 「スタートで前に出ることができたら、引っ張り切ろうと思っていました」 こう話すように、積極果敢なレース運びはプラン通り。抜かれても抜き返し、1年生らしからぬ負けん気の強さを見せました。そして、立迫選手に続いて、ルーキーながら優勝を飾り、先輩の岩下和史選手(2年)とのワンツーフィニッシュを果たしました。 吉倉選手もまた中距離を得意とするスピードランナーですが、5000mで14分16秒01の記録を持ち、1万mもすでに29分台で走っています。 「(早大には)いろんな距離に対応している選手がいるので、吸収できるところは吸収して、1500mから箱根駅伝まで全部走れる選手になりたいと思っています」と、マルチな活躍を誓っています。