通天閣・大阪モデル点灯周知を延長へ 社長「感染拡大防止を24時間点灯で伝え続けたい」
まだまだコロナとの闘いは続く、24時間点灯で協力
そして30日、高井社長は「まだまだコロナとの闘いは続くので、経済活動はまわしていって、感染拡大防止という大阪モデルの象徴、通天閣の本気さを24時間点灯で示して、引き続き府民のみなさんが意識をもって、感染拡大防止に努めていただけるように、続けていきます」と正式に延長を決定。知事が6月中旬くらいと言っていたことから「まあ当面の間、点灯させていただきますよ」と力強く話していた。
30日に営業再開、来場者も進んでソーシャルディスタンス
一方、30日の営業再開日には、朝から多くの来場者が通天閣を訪れていた。営業開始前まで、高井社長の脳裏には、臨時休業のきっかけとなった4月8日の来場者数30人という、通天閣の歴史上、例をみない記録を作った時の記憶が浮かび、かなり心配だった。 しかし、入場口で来場者を迎えたら多くの人が訪れていた。最終的には、一日で1000人を超える来場者を迎えていたという。 営業を再開する以上は万全の態勢で臨もうと、大型の検温システムや、エレベーターや床にテープで印を製作。すると、来場者はそれに従い、自然とソーシャルディスタンスを行ってくれていたことに感動。社員らも用意した甲斐があったそうだ。
来場者から「通天閣さん、ありがとう」の声
また、展望台の「ばい煙窓」を強制的に開いて換気を徹底。大阪府が29日から運用を開始した施設の利用者に「QRコード」を使ってウイルスの発生状況をメールで知らせる大阪府独自の「大阪コロナ追跡システム」も活用した。 すると、追跡システムも多くの来場者が利用。社長は来場者から「通天閣さん、いつも点灯してくれてありがとう」「私たちにもなにかできないかと思って家族できました」といった声を多くかけられたという。
社長「これまでインバウンドに頼りすぎていた面もある」
しかし、今年の初めまで一日の来場者数が最低でも3000人を記録していたことを思えば、まだ厳しい面も多い。高井社長は「これまで海外のお客さんに頼りすぎていた面もある。けど、これを『良い機会』ととらえ、もう一度原点回帰である『大阪観光』のプロモーションをやり直します」と決意を固める。
通天閣の光が希望の光であるようにがんばる
ウイルスとの共存は、言葉でいうほど簡単ではない。しかし、高井社長は営業再開初日を「きょうは第一歩」ととらえ「これから大変や思いますけど、明るくがんばっていきたい。みんなで盛り上げますよ。コロナウイルスに負けないよう知恵を絞って営業つづけますから」と話した。 そして最後に「通天閣の光が希望の光であるように、がんばって営業していきます」と、いつも通りの明るい笑顔で、翌日の営業の準備を進めていた。