【図解】「FBI“解体”唱える人物」、「プロレス団体元CEO」…トランプ新政権発足2カ月前に主要閣僚固まる
■商務長官 ハワード・ラトニック氏を指名
ラトニック氏は投資銀行のキャンター・フィッツジェラルドの最高経営責任者で、トランプ氏の政権移行チームの共同議長を務めています。 ラトニック氏はトランプ氏が選挙戦で掲げた関税の引き上げを支持していて、トランプ氏は声明で「ラトニック氏は関税と貿易に関する政策を主導し、USTR(アメリカ通商代表部)にも直接の責任を負う」と期待感を示しました。 アメリカメディアによりますと、ラトニック氏は財務長官に強い意欲を示し、実業家のイーロン・マスク氏もSNSでラトニック氏の財務長官での起用を求めましたが、こうしたポスト争いにトランプ氏がいらだちを示したということで、財務長官を巡っては人事が難航しています。
■国土安全保障長官 サウスダコタ州知事クリスティ・ノーム氏を起用
国土安全保障長官は国境の警備や入国管理、自然災害の対応などを指揮する重要ポストです。 ノーム知事はトランプ次期大統領の熱烈な支持者で一時、副大統領候補にも浮上しましたが、5月に出版した自伝で訓練がうまくいかなかった1歳2カ月の猟犬を自ら銃で殺処分したと記したことで、残酷との批判が集まり、副大統領候補から脱落したと報じられていました。 トランプ次期大統領は声明で「ノーム氏は国境警備に熱心に取り組んできた。アメリカが敵対勢力から安全であることを保障するだろう」と述べています。 ノーム知事の起用はトランプ次期大統領が新政権での人事を検討するにあたって、自らへの「忠誠心」を重要視していることの表れと言えそうです。
■国境問題の責任者 ホーマン氏を起用
トランプ次期大統領は11月10日、自身のSNSで「国境管理の重鎮であるトム・ホーマン氏が政権に加わり、国境問題の責任者になることを発表できるのをうれしく思う」と投稿しました。 ホーマン氏は第1次トランプ政権で移民や国境を管理するICE(移民・税関捜査局)の局長代理を務めていました。 トランプ次期大統領はホーマン氏の役割について「不法移民を本国に強制送還することのすべてを担当する」と説明したうえで、「国境の皇帝」になると強調しています。さらに「国境を取り締まり、管理することにかけて彼の右に出る者はいない」とホーマン氏を評価しています。 トランプ次期大統領は選挙期間中、急増する中南米などからの不法移民を巡り、「アメリカ史上、最大の強制送還を実施する」と主張していました。