約半世紀勤めた会社で定年間近の64歳男性、1年前に執行役員を役職定年→継続雇用も…65歳以降は再雇用を選択しない「給与以外」の意外な理由
人生100年時代、金銭面でも“生きがい”の面でも、「定年後のキャリア」の重要性が増しています。定年を控えた会社員は自身の「定年後のキャリア」をどのように考えているのでしょうか。金澤美冬氏の著書『おじさんの定年前の準備、定年後のスタート 今こそプロティアン・ライフキャリア実践!』(総合法令出版)より、現役世代の“生の声”をみていきましょう。 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
会社に残る道もあったが…再雇用を選択しなかったワケ
サラリーマン生活からマインドチェンジを。定年後は特に“自分らしさ”を追求―― 百中宏幸さん(64歳/定年後再雇用、65歳退職後は起業を目指しリ・スタート) <略歴> 1957年三重県生まれ。高校卒業後、関東の総合化成品メーカーに就職(住宅設備機器事業部門配属)。以来、職住近接の工場勤務の後、本社に転勤。 その後、分社化やファンドへの売却などで社名が2度変わることを経験したが、ほぼ半世紀1社勤務。その間、5回の異動を経験。後に都内の子会社取締役を経験後復帰、59歳のときに愛知県の子会社に転属し、単身赴任を初体験。 2020年63歳で執行役員の役職定年を迎え、以降は継続雇用でWEBマーケティングと人財育成業務の後進の育成(サポート)の一担当となる。同時期に新型コロナでテレワークとなり、介護が必要な親元の三重県に引越し。以降、65歳起業にむけて、学びと出逢いに投資中。 家族は現在茨城県の自宅に妻と長男が暮らし、嫁いだ長女は県内で円満な家庭を築いている。次男は20歳のまま天国から見守ってくれている。 <資格・取り組み> アドラー式価値観ファシリテーター、予祝講師資格取得。 現在、WEBマーケティングのビジネススキルアップと並行してより人間力アップの学びを優先。アドラー心理学や「ワクワクしながら夢を描き切ることで成功する!」日本古来の予祝メソッドを学び、実践している。 ――百中さんは、現在64歳で現役でいらっしゃいますね。 百中:はい。2020年5月役職定年の際、再雇用を選択して残り2年を後進の育成の一担当として会社に残っています。退職まではあと1年足らず……という時期です。 ――定年後は、どんな働き方、過ごし方をイメージされていますか? 百中:ひと言で言うと、定年後も「ワクワク働いて笑おう!」です(笑)。人の役に立つことで、自分がイキイキする働き方をしたい。人生100年時代のセカンドキャリアをワクワク愉しむ人を応援する仕事ができたら良いなと考えています。
【関連記事】
- 「定年まで働くぞ」年収550万円、会社に尽くした65歳男性の後悔…「64歳11ヵ月」で退職した年収400万円の同期を羨んだワケ【CFPが解説】
- 一瞬、耳を疑った…半年前に定年後退職した60歳の元部長、社長からかかってきた「まさかの電話」に歓喜【人材開発コンサルタントが解説】
- えっ、どういうこと?…退職金2,000万円を“分割”で受け取る予定の59歳・定年直前サラリーマン、思わず耳を疑った「同期のひと言」【FPの助言】
- 月24万円もらえるはずが…年金繰下げ中の67歳男性、年金事務所で発覚した〈まさかの事態〉に絶望…「これじゃ、働き損だろ」【FPの助言】
- ふざけるな!役職定年前の54歳・大手メーカー経理部長が書店で激昂…日本で「中年クレーマー」が増加するワケ【公認会計士が警鐘】