バスク・ダービーでの久保建英を「唯一健闘していた」と評価した現地紙は早期交代を「まるでハラキリ」と批判! 一方で「期待されたレベルからはほど遠く…」との酷評も
現地時間11月24日に行なわれたラ・リーガ第14節、レアル・ソシエダはアスレティック・ビルバオに0-1で敗れ、今季6敗目を喫している。 【動画】久保建英がスタメン出場! バスク・ダービーハイライト バスク勢同士のダービーマッチ、序盤からホームのアスレティックに主導権を握られたソシエダは、26分にニコ・ウィリアムズのクロスからオイアン・サンセトの打点の高いヘディングシュートを浴びて先制を許し、その後は時間の経過とともに攻勢を強めるも、時折訪れたチャンスを活かせないまま、敵地サン・マメスでの公式戦連敗を4に伸ばしてしまった。 久保建英は60分にブライス・メンデスと交代するまで、主に右サイドで奮闘。データ専門サイト『WhoScored.com』によれば、ボールタッチ35回、シュート1回(ブロック)、パス18回(成功12回)、キーパス1回、ドリブル4回(成功3回)、タックル4回(成功2回)、クリア1回というスタッツを記録している。 攻撃の核のひとりであり、この試合でも苦しみながらも果敢に勝負を仕掛けてチャンスを生み出そうとした背番号14が真っ先にベンチに退いたことについて、試合後の記者会見で理由を訊かれたイマノル・アルグアシル監督は、「私にとって、今日素晴らしいプレーを見せたラ・レアルの選手はひとりもいなかった。もし交代枠が11あったなら、スタメン全員を替えただろう」とのコメントを残した。 現地メディアの久保に対する評価や言及を見ると、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は3点満点の採点で他の大部分のチームメイトと同様に「1」を与え、ソシエダの苦戦を報じる中で「ミケル・オジャルサバルはほとんど何もできず、久保もわずかな活躍しか見せられなかった。ラ・レアルは、より高いクオリティーを持つ選手たちが存在感を発揮する必要があった」と綴っている。 対して『as』紙は久保に「2」という高採点を付与し、「ソシエダは失点後に改善を見せ、マルティン・スビメンディがより存在感を発揮し、久保とアンデル・バレネチェアがカウンターやサイド攻撃で勢いを増した」「久保は自陣から攻撃をスタートさせ、チームを牽引した」と伝え、彼の交代に対しては「指揮官は唯一健闘していた選手を下げるという判断を下した。これはまるで“ハラキリ”をするようなものだったと言える」との表現でネガティブに評した。 より厳しい見方を示したのがバルセロナのスポーツ紙『MUNDO DEPORTIVO』で、久保のプレーを「不調」と表現し、「彼は普段の実力を発揮できず、試合の状況や重要性に見合ったパフォーマンスを発揮できなかった。ミスが目立ち、不必要な場面でボールを失い、攻撃面でほとんど良い働きができなかった。ベナト・プラドス・ディアスへのイエローカードを誘発したが、同時にスベルディアにも警告を受けさせる結果となった」と総括している。 続いてラジオ局『Cadena SER』は、「良いスタートを切ったアスレティックに対し、ソシエダは失点後、久保、バレネチェア、ルカ・スチッチのプレーによって前半の間にパフォーマンスを改善することに成功したが、それでもゴールを挙げるまでには至らなかった」と報じた。 ソシエダの地元バスクの日刊紙『noticias de Gipuzkoa』は、「試合の鍵は、前半終了時点でソシエダに特筆すべき活躍を見せた選手がひとりもいなかったことだ。それが全てを物語っている。そして、それがダービーであるだけに、なおさら大きな失望を感じさせた」とチーム全体を酷評し、「唯一少し危険を感じさせたのは久保のプレーだったが、前半の彼のパフォーマンスも期待されたレベルからはほど遠く、シュートを綺麗にヒットさせることはできなかった」と付け加えている。 また個別評価の記事では、「交代は驚きであったものの、確かに良いパフォーマンスを見せていたわけではなかった。自ら始めたプレーで唯一良いチャンスを得たが、良いポジションからのシュートを上手くゴールに繋げられなかった。彼にはもっと多くのことが期待されていたが、中国戦(ワールドカップ予選)の影響でほとんど練習ができていなかったようだ」と、より厳しい寸評となった。 最後にサッカー専門サイト『El Desmarque』は、「意欲は見せたが、何も上手くいかなかった。この日本人選手は、サン・マメスで流れを変えるようなプレーができず、ラ・レアルの攻撃も機能しなかった」と、こちらもネガティブな記述となり、10点満点の採点は及第点に満たない「5」に止まっている。 構成●THE DIGEST編集部
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