「フレッシュネス」チキンに“もも肉”使うプライド クリスマス時期の「チキン難民」を狙う戦略
これについては、2つほど理由があるという。 1つが、バーガーに挟むことを前提として開発されているためだ。ほかのソース類との相性も考慮して、チキン自体に特徴的な味をもたせないようにしているわけだ。 もう1つが、子どもの味覚への配慮だ。クリスマスは店舗でというより、家に持ち帰って家族で食べることが想定される。そのためスパイシーさは控えめにしている。 もっとも、開発の時点ではクリスマス用途での販売はまだされていなかったため、第1の理由のほうが大きいのだろう。
ちなみにKFCのオリジナルチキンは11種類のハーブとスパイスが使われている。フレッシュネスは8種類と3つ少ない。これについても聞いてみた。 「何種類使うというのが目的ではなく、全体としてバランスがよい味になるよう配合した」(広報担当) なるほどかみ締めていると、これが白味噌の味なのだろうか、独特の甘み、旨みが感じられてきた。スパイスがもう少し利いていたらヒリヒリして感じ取れなかったかもしれないので、これはこれでよいのだろう。
■麻辣とチーズオニオンのシーズニングで「味変」 クリスマスボックスでは「味変」ができる麻辣とチーズオニオンのシーズニング付きのタイプもある。麻辣はピリッとしているので、辛い物好きも満足できるだろう。 なお、持ち帰ることを考慮に入れ、冷めた状態でも試食した。1時間ほど置いた状態だとカリカリ感が少しなくなり、肉汁も冷めるので脂っぽくなってしまう。おすすめの温め方についてフレッシュネスに聞いたところ、チキンの袋に入れたまま、600Wの電子レンジでラップなしで温めることを推奨しているとのこと。まずは10秒を目安に、温まらない場合は様子を見ながら10秒ずつ追加するとよいそうだ。
■「チキン難民」を狙いクリスマス商戦に臨む 冒頭にも述べたように、クリスマスのチキンといえばやはりKFCの人気が高い。そうした中で、フレッシュネスはどのように強みを発揮していくのだろうか。 「予約なしで当日購入できることを強みとしている。予約し忘れて『チキン難民』になったり、諦めてしまう人もいると思う。そうしたときにフレッシュネスを利用いただければ。KFC一択の時代から、今はコンビニなどでもクリスマスチキンが発売される。当社もチキンのおいしさを知ってもらうチャンスとしてクリスマスに力を入れている」(広報担当)