「フレッシュネス」チキンに“もも肉”使うプライド クリスマス時期の「チキン難民」を狙う戦略
いったいどんな商品なのだろうか。 ■もも肉を使ったフライドチキンを1年半かけて開発 チェーンを運営するフレッシュネスによると、フライドチキンの誕生は2015年。「クリスピーチキンバーガー」が発売されて後、サイドメニューとしても販売されるようになった。 「塩レモンチキンバーガー」(2016年発売)は1番人気のクラシックチーズバーガーに次ぎ2位だそう。2022年発売の「ホットチリチキンバーガー」と合わせ3種類がラインナップしており、やはりバーガーとしての人気、認知度が高いようだ。
フライドチキン単体としては、通常のサイドメニューとしての販売に加え、午後4時からのヨルカフェで「麻辣チキン」という時間限定メニューとしても販売しており、ビールのつまみに食べる人も多いという。 こだわりは、「サイ」という部位(上もも肉)を使ったことによるジューシーさだそうだ。 「他社チェーンでは胸肉を使っているところが多いと思う。もも肉は扱いが難しいという理由もあるだろう。しかし当社では開発担当の強い熱意により、もも肉を使ったフライドチキンを1年半かけて開発した」(フレッシュネス広報担当)
確かにもも肉は脂肪分が多くてジューシー。旨みも濃いが、調理法によっては臭みのようなものが気になることもある。フレッシュネスでは下味に白味噌を使った。これにより臭みが消え、コクと深みが加わるという。 さらに手順にも工夫がある。タイの加工工場で処理後、下味をつけた状態で冷凍したものを仕入れ、解凍、衣つけ、揚げるまでを店舗で行う。「ワンフローズン」といって、製造過程の中で冷凍は一度だけなので、それだけ品質が変化しにくくなり、鮮度が高い状態での提供が可能となる。
衣には胡椒、ガーリック、コリアンダー、唐辛子、パプリカ、セロリパウダー、バジル、メースパウダーの8種のスパイスを配合している。 ■スパイシーさを控えめにしたマイルドな味わい 今回、初めてフレッシュネスのフライドチキンを口にしてみた。揚げたてをかじると衣はカリッとした歯触り。すぐに熱々の肉汁があふれ出すというより飛び出してきた。やけどに注意だ。 味わいは意外にも、マイルドな印象。 意外というのは、フレッシュネスは「大人がくつろげるカフェ」をコンセプトとしており、品ぞろえにも味にもひねりがきいているところにチェーンの特徴がある。そのためチキンの味も、ハーブやスパイスの香りが立ったものを想像していたのだ。