県の対策会議後、埼玉・大野知事が会見(全文3完)言語の全てはカバーできない
こういった事態は想定していたのか
TBS:TBS、【ミウラ】です。先ほどの外国人コミュニティーのクラスターの話ですが、聞くところによりますと、コミュニケーション、疫学調査等を進める上で、言葉の壁があったというふうに聞きます。これは県としては、こういった事態は想定していたのか、もしくは今後、何か対策とかを考えていらっしゃったら教えていただけますでしょうか。 大野:これは全体としてわが県としては、特に私自身も、世界の埼玉という公約を掲げていることもあり、さまざまな機会において翻訳アプリ等を今、導入を進めているところであります。ただ、一般論として、われわれが通常、接しているような言語の方々でない方々も、病気ですからあり得るわけで、従ってこれは、ちょっと議論の繰り返しになっちゃいますけれども、国が例の特定技能制度を作るときに議論したように、例えば17とか18とか、これらの言語をカバーできるようなものを今、医療についても厚生労働省が総務省と一緒に図って入れているアプリを、これからも拡大して入れていくつもりであります。 TBS:今までの、今日のお話にあったような、県民に対するお願いというような部分も、いろんな言語で呼び掛けなければいけないことも想定されますが、こういった場合、どうしたらよろしいでしょうか。 大野:これまでも外国人の皆さまに対しては、緊急事態宣言下においてもそうでしたけれども、代表的な言語についてはすでにこれを提示したり、あるいは平仮名、ルビを振って説明をさせていただいてきたと承知をしますけども、ただ、言語が、すいません、ものすごくたくさん、全てをカバーするわけにはなかなかできないので、今後も代表的なところについては、そういった大切な情報についてはしっかりとお伝えをするつもりであります。
情報が上がってこない事態に不安を感じる人も
TBS:今回、コミュニケーションの壁があったというふうに聞いていますが、その弊害として疫学調査の遅れとかもあったようですが、それと同時に、情報公開の面でどういった部分まで公表していいかというような確認をなかなか取りづらいというような話も聞いています。こういった場合の情報公開、要は日本の言語を話すコミュニティーでの確認とかはスムーズにいくと思いますけれども、こういった場合、なかなか、どこまで発表していいかというような確認が取れないような事態も想定されます。こういった場合、なかなか情報が、われわれは上がってこないというような事態も今回起きていますが、県民の中ではそういったことに不安を感じている方も結構いらっしゃるようです。これについてお考えをお聞かせください。 大野:以前、接待を伴う飲食店のときに、この議論がありました。要するに、あるいは一番最初のころの、外国から帰国された方々、チャーター船なども含めて、われわれが、感染症がこれ以上拡大することがない、そこの程度の情報をきちんと把握できているという場合に、われわれはこれを一義的にはやはりプライバシーを守る方向に動くと思っています。 他方で、そうではなくて、現状では、例えばそれが分からないような場合には、やはり公表する部分が増えてくるというふうに思っています。だからこそ接待を伴うような飲食店において、以前、申し上げましたけれども、われわれは、きちんとした措置ができないで、そこでクラスターが発生した場合には、これは公表せざるを得ないというふうに申し上げたのは、感染症法上の感染症を止めるための手だてとして、できないために公表する。これは、そういったことを以前も申し上げたというふうに思っています。 従って、このコミュニケーションの問題も含めて、しっかりとわれわれが把握できる範囲のときには当然、プライバシーがより重んじられることになると思いますし、そうではなくて、これ以上は分からないというような場合には、当然、公表する部分が多くなってくるというふうに思いますので、一義的に、必ずしも個人情報の保護条例に従うだけではなくて、これ、感染症法ですから、それを超える場合も当然あるとは思っていますが、これはケース・バイ・ケースになると思います。
今回の外国人クラスターは該当する事案か
TBS:今回の県東部の外国人コミュニティーのクラスターに関しては、その該当する事案だとお考えでしょうか。 大野:可能な限り、これは公表をするべき情報があるというふうに私は思っています。ただ、全部ではないと思います。 TBS:ありがとうございました。 埼玉新聞:いかがでしょうか。ありがとうございました。 大野:はい。 埼玉新聞:ありがとうございました。 男性:どうもありがとうございました。 (完)【書き起こし】県の対策会議後、埼玉・大野知事が会見