双子育児に忙殺される私と、「ギャンブル依存症」の夫。病院で「旦那さんが治らないのは発達障害が原因だから」と言われて【医師監修】
発達障害だからギャンブルがやめられない?
夫妻は精神科に行き、夫はギャンブル依存症と発達障害だと診断されました。 精神科の医師には、「ご主人のギャンブル依存は重症だから精神科では治せない。ギャンブル依存専門の先生に診てもらったほうがいい」と言われ、ギャンブル依存症専門の医師には「一般的なギャンブル依存の治療は通用しない、発達障害もあるので個別の対応が必要です。外来では治せないので、施設に入所したほうがいい」と言われたそうです。 「施設への入所も考えたのですが、状況的に難しくて、家を施設化しました。夫は自分の気持ちが分からず、言葉にできないタイプだったので、通院する時も一緒に行きました。例えば、先生の前では『大丈夫です』と言うのですが、全然大丈夫ではないので、『本当のところは、こうこうです』と説明する必要があったのです」
経済的に支えられない、もうダメだ!
診断がつくまでは、遠藤さんのパートの収入がほとんど借金の返済に消えていきましたが、発達障害と診断されたおかげで障害年金を受給できるようになりました。 「夫婦なんだから、一緒に頑張って返していかなきゃという感覚でした。主治医の先生にも、今回は家計から返せばいいですかとか今回は夫にやらせた方がいいですかとか、いろいろ相談しました。」 遠藤さん夫妻には3人の子ども(双子と、もう1人)がいるのですが、彼らにも発達障害の特性がありました。 「仕事を休んで子どもの面倒をみなければいけないこともありましたし、双子が一緒に風邪をもらってくることもあり、外で仕事するのは困難でした。もう無理だなと思った時に夫の障害年金の受給が始まったので助かりました。今は、私は在宅ワークをしていて、できる範囲で稼いでいます」
夫は会社を解雇されて
遠藤さんの夫は問題を起こして、勤めていた会社を一度解雇されたそうです。 「すごく迷惑をかけたのですが、夫は解雇される前に、『自分は発達障害だ』と職場にカミングアウトをしていたそうです。そのため、上司の方に、『ご主人から発達障害のことを聞いていたのですが、うまく支えることができなくてごめんなさい』と謝られました。」 今回起こした問題は大きなことだから解雇するが、業務委託して一緒に働きたい……と温情を掛けてくれた社長は、親戚に精神疾患のある方がいて、以前にもASDの社員を雇用していたそう。 「一人一人特性が違うことを理解してくれたようです。夫の豊かな発想力やフットワークの軽さも評価してくれました。」