「育児の先輩である実母がしんどかった…」里帰り出産にまつわるモヤっとエピソード
里帰りはしなかった&2人目はやめる予定エピソード
「うちの実家はあまり清潔ではないし、両親不仲で口喧嘩が多い、実母は自分の経験が普通基準なので、自分の考えと違うことをすると『〇〇なのになんで? 』と、質問攻めにされる、などなど、安心よりストレスが勝ると判断して里帰りはしません」(まがたま) 「実母とは相性が悪いとわかっているので、里帰りはしません。孫はかわいがってくれるので、たまに会うくらいがちょうどいい」(きこ丸) 「上の子の時は産後のホルモンバランスが最悪の時に、実父からしつこく小言がありめっちゃ喧嘩しました。今は仲直りしましたが、両親が産後のホルモンに理解がないのなら、今後は里帰りはしない方がいいなと思っています」(maU) 「1人目のときは里帰りしましたが、実母も働いていたとはいえ結局はすべて自分でやりました。里帰りの意味はなく、2人目からはやめました」(えーちゃん) 「里帰り中、パパがきて赤ちゃんにミルクをあげたり沐浴したりお世話するたびに『こんなに手伝ってくれるパパはいない。感謝しなよ』と言う実母にモヤモヤ。言われるたびに『2人の子であり、私は感謝されないのになんで夫は感謝されるの? 』と不満が溜まり、他にも気持ち的にストレスが多く、2人目は里帰りしませんでした」(ちー) 産後4週間は安静が必要と言われています。里帰り出産をしなかった場合は、どんな点に注意したほうがいいのでしょうか。 総合病院・クリニック・助産院など様々な場所に勤務し、これまでに数千人の母子のケアに携わられた助産師の濵脇文子先生に聞きました。
「里帰り出産をしない場合はソリューションを確保し、産後1ヶ月は安静に過ごしましょう」と、濵脇先生
「『里帰り出産』という文化は世界的にも珍しく、日本独特と言っても良いほどです。ただ今は確実に減っています。 今回のアンケートで里帰り出産約4割という数字を見て、私の率直な感想は『あれ? 意外に多いぞ』です。私の肌感覚ではもっと減っているイメージです。 里帰り先の両親が働いている、親が高齢で頼れない、など時代の流れもあると思いますが、私はコロナ禍が大きな分岐点になったと感じています。 コロナ禍では里帰り出産を控える妊婦さんが大勢いました。辛く不安に思う妊婦さんがいた一方で、ホッとした妊婦さんもいて『里帰り出産をしないほうがラク』と、感じた方がいるのではないかと。 私が勤務する産前産後ケアセンターには『里帰りをしてひと昔前の育児を押し付けられるなら、専門家のもとでゆっくりしたい』と、いう声を聞くようになりました。さらに昭和の頃は『親が苦手』『親と確執がある』という発言はタブー視されていましたが、今は『親とは適度な距離をとる』という考えも一般的になったことも大きいのかな……と。 とはいえ、助産師としては、里帰り出産をしない女性には、 『産後1ヶ月は育児以外のことは、なるべくしないで』と、強く言いたい。 夫は仕事があるから、上の子がいるからと、動いてしまう女性は多いです。実際に動けたりします。 しかし産後の女性の身体はガッタガタです。 産後は従来の家事に育児も加わり、産前よりも仕事量が倍です。なのに産前と同じように動いたら、より返しでガクっと倒れる恐れもあります。 パパの育休や産前産後ケアセンターを利用することも検討して欲しいです。無理ならば『しんどい時に頼れる場所』を調べておきましょう。ソリューションの確保です。 日帰りで利用できるケアセンター、産後ヘルパーの連絡先、救急で診てくれる小児科の病院、スーパーの宅配などなど。 里帰り出産の方も、家に戻った際にはソリューションを確保しておけば心強いので、調べておくことをおすすめします。 経産婦さんの初外出は、赤ちゃんの1ヶ月健診が目安と言われています。それまでは赤ちゃんのお世話のみに専念し、身体を休めるようパートナーともよく話し合いましょう」