阪神・藤川監督 メジャー目指すのがアスリート 佐藤輝&才木に理解「高い目標を作らないと伸びていけない」
阪神・藤川球児新監督(44)が24日、佐藤輝明内野手(25)と才木浩人投手(26)が契約更改交渉でメジャー挑戦の希望を球団に伝えたことに理解を示した。自らもメジャーでプレー経験があり、アスリートが目標設定する重要性を力説。ポスティングシステムの利用可否については明言を避けたが、選手のモチベーションを向上させる必要性を強調。異例とも言えるタイミングで監督自らコメントを発信することで、チーム一丸で戦う態勢を整えた。 かつて同じ夢を追ったからこそ、2人の思いは理解できる。佐藤輝と才木が交渉の席で、将来的なメジャー挑戦を球団に要望。2人が初めて公言したことを受けて、藤川監督は自身の見解を述べた。 「なぜ彼らがメジャー挑戦という目標を掲げるのか。それはアスリートだから。どんどん高い目標を作らないと伸びていけない。彼らの発言を聞いて『まだまだ早い』とか思われる方もいるかもしれない。だけど彼らはアスリート。目標を設定することで日々精進できると思う。発想自体は大事なこと。彼らの気持ちは間違えていません」 自身もメジャーに憧れ、2012年オフに海外FA権を行使してカブスに移籍。2人がメジャー挑戦の意向を示したタイミングで指揮官がコメントを発信するのは異例だと言える。それでもアスリートとしての純粋な思いをファンに知ってほしい。そんな親心がにじみ出た。 同学年2人の言葉からも覚悟は伝わっている。佐藤輝が「自分の中で思いが固まったというか、明確にそういう目標を立てたいと思った」と本音を明かせば、才木も「どこにいても一番になりたいという気持ちでやっている」ときっぱり。年々進化を遂げていく中、アスリートの本能を隠すことはできなくなっていた。 順調に進んで佐藤輝が海外FA権を取得するのは2029年、才木は30年シーズン中だ。20代のうちに挑戦するにはポスティングシステムの利用が必要となる。藤川監督は「私からポスティングのことをイエスもノーも言いません。球団経営の中で判断すること」と強調。近々の利用を容認しているわけでも、メジャー挑戦を後押ししているわけでもないが「ただ監督として、選手がモチベーションを向上させることは大切だと考えています」と大志を抱く必要性を説いた。 「彼らはリーグ優勝、日本一をしたいと口にしている。それは偽りじゃない。メジャーに行くぐらいの努力をするということの表れだと思う」 藤川監督は2人の心意気を買い、さらなる飛躍を願う。「彼らが年内に発言しているというのは、来シーズン以降も全力でやるということ。2月からチームとして向かう方向は一つです」。佐藤輝には主砲として、才木にはエースの働きを期待している。チームの思いを一つに頂点を目指す。