あかちゃんが野菜を食べない、お箸はいつから?…無理をすると逆効果。自信のない子にしない「幼児食」の正解
1歳を過ぎて、離乳食から幼児食に進んでいく過程でいろいろな問題が出てきて、悩んでいる保護者も多いのではないでしょうか。好き嫌いが激しくて全然食べてくれない場合は? そろそろお箸が使えなきゃいけない? など、あかちゃんの幼児食の進め方で悩みがちなポイントについて、障害児療育の専門家で保育園の理事長でもある山口平八さんの著書、『子どもは育つ 0歳から2歳児の発達と保育』から抜粋・編集してお贈りします。〈あかちゃんの食事の問題を考える〉全2回の記事の2回目です。 「しすぎたらバカになるぞ…」母の再婚相手から性的虐待を受けた女性が絶句 1回目の記事はコチラ→〈「離乳食」の“いたずら食べ”は、どう対応したらいい!? あかちゃんが手づかみで食べ散らかす、本当の理由〉
しつけよりも「食事の自立」を意識する
1歳児の食事を見ていると、手づかみで食べたかと思うと、スプーンの先についたものをなめ、また手づかみで食べます。周りには食べ物が散らかり、食器の中のものを半分食べたかどうかもわかりません。保育者はつい、「こぼすから食べさせてあげる」「それはダメ」などと言いたくなります。しかし、自分でやろうとする気持ちや、やることへの自信が膨らんできている1歳児の行動を「ダメ」と否定したり、「そうじゃなくて、こうするの」と矯正していくと、次第に大人の顔色を伺う子、物事に向かうことに自信がない子になっていきます。 また、1歳を過ぎても大人が食べさせていると、自分でできることもやらず、やってくれるのを当然のように待つ子になっていきます。 1歳半頃にスプーンですくえるようになっても、2歳過ぎまではまだ手づかみが中心です。最近は子ども用品店に行くと、1歳過ぎ頃から子どもの指に固定して使える箸なども売られていますが、子どもの発達にとって必要なことは、一つひとつの過程を踏みながら自らその道具が使えるようになっていくことです。手に固定してでも道具を使わせることではありません。遊び食いのような中にも見られる子ども自身の工夫が、子どもの発達を広げ、押し上げていくのです。 手づかみが主だった1歳児も、2歳過ぎになると次第にスプーンで食べることが多くなり、まだ使えませんが箸にも興味を示すようになってきます。