ご近所の「美人ママ友」と「とびきり可愛い娘」にすさまじい嫉妬を燃やし…幼い娘を定規で叩いて「教育虐待」した母親の深層心理
※本記事には児童虐待の実体験を含む表現がございます。閲覧にはご注意ください。 「児童虐待」は平成以降、増加の一途をたどっている。ノンフィクション作家の菅野久美子さんも、そうした虐待を受けた子供のひとりだった。 【写真】4歳女児が絶叫「おねがい、もうやめて!」閉め切られた父の部屋で… 主に母親から壮絶な身体的・精神的虐待を受けていた菅野さんは、今なお残るその生々しい記憶を、著書『母を捨てる』に記して今年上梓した。同書から、菅野さんが受けた「教育虐待」に関する体験をお伝えする。 ※本記事は『母を捨てる』(プレジデント社)から抜粋・編集したものです。 〈これまでに公開した記事はこちら〉 【4歳女児が絶叫「おねがい、もうやめて!」閉め切られた父の部屋で、首を絞められ息ができず…虐待サバイバーの作家が告白する「壮絶すぎる体験」】 【「いたい、くるしい」「もう楽になりたい」4歳女児が母親からの「虐待の日々」で悟った「魂の殺人」…その恐ろしすぎる無限ループ】 【「ごめんなさい!ごめんな…」4歳女児を風呂場へ引きずり、顔を浴槽の水に叩きつけた…「虐待サバイバー」の作家が告白する「大人の今でも忘れがたい絶望感」】 【幼い少女の魂は「生贄」として殺された…常軌を逸した「虐待の日常」を生き抜き「母を捨てた」作家が、いま気づく「見て見ぬふりをしてきた自分」】
何者にもなれなかった私
教育虐待という言葉がある。近年メディアを通じて知られるようになった言葉だ。 私は肉体的虐待だけではなく、母にこの教育虐待も受けていた。大人になった現在も、ふとした瞬間、胸がキリキリと痛むことがある。そして、苦しくなる。それは母と子の成功譚を何気なく見聞きしたときだ。 たとえばスマホをいじっていたり、偶然入った定食屋のテレビに目をやった際に、親の支援を受けて東大合格を勝ち取った子や、英才教育ののちに天才音楽家、天才子役となった子たちの姿が報じられると、いつも軽いめまいを覚えずにはいられなかった。 「成功者」の隣には、たいてい母がいる。母と子、二人三脚でつかみとった成功、そして華々しい成功までの物語――。彼らのツーショットのあふれんばかりのまばゆい笑顔に、私の心は大人になっても引き裂かれそうになる。 彼らと比べて、何者にもなれない私、なれなかった私の無力さを、ひしひしと突きつけられるからだ。母の期待に応えられなかった自分が、どうしようもなく情けなくなって、その場に崩れ落ちそうになってしまうからだ。
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