【闘病】骨折から命を脅かす病に! 「骨髄炎」とは? 風邪と思っていたら…
家族に会えないのが1番辛かった
編集部: どんな病気なのでしょうか? えむさん: 簡単に言えば、手術した部分に細菌が入って増殖することで起こる感染症で、骨に膿が溜まったり熱が出たりする病気です。 まれに気づくのが遅くて亡くなる人もいるみたいです。骨折の治療が完了していなかった私は、感染の影響で骨がなかなかくっつかなくて、骨折の治療も長引いてしまいました。 編集部: どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか? えむさん: 点滴で抗生剤を投与するのと、手術で膿を取って、骨に骨髄針という太い針を刺し、そこから抗生剤を流す治療をするとのことでした。 膿が消えてCRPの値が正常に戻るまでは手術を繰り返し行う可能性が高く、11月22日の入院だったのですが、年内に帰れるかは分からないとのことでした。 編集部: そのときの心境について教えてください。 えむさん: そこまで大変な状況だとは思わずに受診していたので、「このままだと危険で命を落とす可能性もある」と言われ涙が止まりませんでした。 生きたいから治療を頑張りたい反面、家にいてやりたいこと、友達との遊びの約束、楽しみなことがたくさんあったのでとてもショックでした。歩くのもやっとなくらい痛かったのに、それでも家に帰りたいと思っていました。 年末も、クリスマスイブの自分の誕生日も入院中である可能性が高かったので、正直メンタルが持たなかったです。 コロナ禍での入院ということで、面会も制限され、家族にも会えないのが1番辛かったです。でも色んな人の支えがあったからこそ治療を受け入れられたのだと思います。 編集部: 実際の治療はどのようにすすめられましたか? えむさん: 入院して病棟に着いたら直ぐに抗生剤の点滴が始まりました。そして、翌日には緊急で1回目の手術。病室に戻り目が覚めたら太ももにはたくさんの管がありました。 そしてほぼ毎日採血していたのですが、CRPの値も良くなったり悪くなったりで、手術は約1ヶ月半で4回おこないました。さらに、手術のダメージによってヘモグロビンが危険な値まで下がったので、何度も緊急輸血しました。 傷跡などの痛みも強く、医療麻薬を使わないと耐えられないほどでした。症状がある程度落ち着いてからは、できる限り元の日常生活に戻れるためにリハビリテーションをおこないました。 編集部: 受診から手術、現在に至るまで、何か印象的なエピソードなどあれば教えてください。 えむさん: 元々血管が細く、さらに点滴を長期間していたので血管が脆くなってしまい、よく点滴が漏れていました。その度に主治医の先生がエコーを使って点滴のルートを確保してくれていたのをよく覚えています。 そして治療が思うようにいかず、年末年始もクリスマスイブ(私の誕生日)も病院にいたので、看護師さんに誕生日を祝ってもらったり、個室で一緒に少し紅白を見たり、あとは看護師さんが、帰りがけに「また明日来るね」と顔を出してくれたり。 1人で寂しい時間が圧倒的でしたが、そんな小さな楽しみが治療を頑張るモチベーションになりました。