【独自】政治資金監査の第3者機関「民間からスタートし権限強い行政府などへ移行を」自民・政治改革実務者 大野敬太郎衆院議員 単独インタビュー全文
ー規正法改正の議論が政局になってしまったことについてどう感じるか。憲法審査会では立憲民主党が、条文案を作るのであれば規正法の審議も含めて国会審議全て応じられないと発言したほか、9月に自民党総裁選を控えての岸田総理の判断というのも絡んできた部分があると思うが 基本的に一般論ですけども、何か議論を始める、ビジネスで勝負する、あるいは軍事作戦でもそうですけど、全てにおいて前提を共有する、ビジョンを明確に示した上で、そこに各組織の要員が与えられた役割で懸命に努力して、ビジョンを達成する、いわゆる戦略ですよね。 その部分が共有されていない限り結局、対処的になってしまうんです。 もちろん戦略を描くことが非常に困難な場合もあります。今回も確実に描ききれる内容だったのかというのはちょっと別ですけれども、そこが少なくとも共有されていなかったので、対処的にならざるを得なかった。 したがって政局に巻き込まれる、政局の問題に繋がってしまったと。ある種、私の中では必然な部分がありました。 特に今後、夏を越えて総裁選が控えているわけですし、各政党さんも代表選を控えているなか、当然そこは睨んでおかないといけなかった問題ではあるんですけれども、その中での規正法というのを明確に位置づけられていなかった。私は少なくともビジョンの話は誰からも伺ったことはないので、そういったものの不足感というのはちょっと考える、感じるところがあります。 ■議論に時間的制約の苦しさ 残る検討課題は全政党で議論を ー日本維新の会とも今国会での旧文通費の扱いをめぐり認識に齟齬があった。もう少しこういう議論のやり方をした方がよかったなど反省点はあるか 日本維新の会もですけれど、全体像として国会の中で議論した結果修正ということになると、結構、時間的に余裕がないわけですよね。 もちろん反省の1つとしては、もっと事前から他の政党の皆さんと議論をして、一定の方向性、結論を得るということがあれば良かったわけですけども。 国会の審議の中で決まったものですから、それこそ1日2日で方向性を定めなくてはいけなかった。 そういった意味で、まず中身について議論できなかった、詰めた方向性を出せなかったというのは1つなんですけど、もう1つは短時間で合意をされていますので、中身についてどこまで(詰める)という認識の共有を図ることがいまいち進まなかったのかもしれません。 日本維新の会については、旧文通費について今国会でするかどうかということだったんですが、おおよそ(残りの会期が)1週間か2週間で、しかも今回対象としていた法律とは違う法律(歳費法)なので、そこはちょっと常識感としては絶対ないわけで、メディアの皆さんもさすがに今国会でとは思っていなかったという話をよく聞きますけども、という前提の認識の違いもあったのだと思います。