きゃりーぱみゅぱみゅ、妊娠中は切迫流産と切迫早産に見舞われ…「危険と隣り合わせの毎日になぜ自分ばかりと思ったことも」
切迫流産のときもお世話になったドクターの優しい言葉に大号泣!
その夜はあまりにもショックでシクシク泣き、翌朝も朝ごはんに出たシャケを食べながらまためそめそ泣き…。張り止めの点滴の副作用もすごくて、手が震えたり、動悸(どうき)がしたり。急に訪れた自由のない生活と24時間続く点滴、また逆に子宮頸管の長さはしっかりあったこともあり、時間がたつにつれ退院したい気持ちが募ってきました。入院直後はお豆ちゃんにあんなに謝ったのに、早く帰りたくてしかたなくなったんです。 その日はちょうど私とお豆ちゃんを切迫流産の危機から救ってくれたドクが診察に来てくれました。「これって順調だといつごろの退院になりますか?」と質問したんです。すると「早く帰りたいよね」と共感を示してくれつつ…。「でもさ、赤ちゃんが生まれちゃうと、本当に自分の時間はなくなっちゃうから、今はここで自分の趣味を楽しんだりしたらどうだろう? きっとあなたの人生、これまでずっと忙しかったんじゃない? こんな休みはなかったと思うから、今は最後のぜいたくだと思ってゆっくりしてほしい」。そんなふうに言ってくれたんです。 私はドクのその優しい言葉を聞いて感動し、大泣きしちゃって。看護師さんに「その涙はどういう涙ですか? つらいですか?」と言われちゃったんですけど(笑)。とにかく先生の言葉を聞いてからは「早く帰りたいと自分のことを願うのではなくて、1日でも長く赤ちゃんがおなかの中にいてくれるために頑張る!」とモチベーションが切り替わりました。
「なぜこんなにヒヤヒヤしないといけないんだろう」とは思うけれど…
結局1週間くらいで退院しましたが、今もゆっくり過ごしています。こうした生活の中でたまにSNSを見ると落ち込んじゃうこともあるんです。同じ妊婦でもマタニティライフをすごく満喫している人がいるじゃないですか。そんな投稿を見ると、うわ!すごい満喫しているな!うらやましいな!と正直思うし、それに比べて自分はどうしてここまで危険と隣り合わせなんだろう、なんで私だけいつもヒヤヒヤしているんだろうって…。 でも、私もこうして自分の体験を赤裸々に話す機会がなかったら「きゃりーちゃんも赤ちゃんを授かって、マタニティライフも順調ね」なんて皆さんに思われるんだろうなって。そう思うと、私がSNSで見かけたキラキラした妊婦さんもその裏には何かがあるのかもしれないし、だれもがこの「ちゃんと生まれてくるのかな」という不安感を抱えているのかもしれないなと思うんです。 これまで友だちに妊娠の報告を受けたら、次に会うときには大概生まれていて、ちゃんと生まれてくるのが当たり前だと思っていた部分があったけど、全然違いますね。赤ちゃんが子宮に着床し、成長し、無事に生まれるのって本当に奇跡。そう感じた今回の妊娠生活でした。 お話/きゃりーぱみゅぱみゅさん アートディレクター/千原徹也(れもんらいふ) 撮影/磯部昭子 スタイリング/飯嶋久美子(POTESALA) ヘア&メイク/髙千沙都 取材・文/江原めぐみ、たまごクラブ編集部 昨年4月に妊娠発表をしたきゃりーぱみゅぱみゅさん。注目される芸能人であるがゆえに「発表後に何かあったときにそのことを世間に公表するストレス」を想像し、気が気でなかったそう。切迫流産、切迫早産と幾度のトラブルに見舞われながらも、最終的に無事に出産を迎えられて、本当に良かったです。 後編の記事(1月末公開予定)では、きゃりーぱみゅぱみゅさんの出産体験や産後のダメージのこと、育児に関するエピソードを聞きました。
きゃりーぱみゅぱみゅ
PROFILE アーティスト。東京都出身。1993年1月29日生まれ。2011年に、中田ヤスタカプロデュースによるミニアルバム「もしもし原宿」でメジャーデビュー。今年でデビュー14年。2023年3月に俳優の葉山奨之さんと結婚。2024年秋に一児を出産。 ●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。 ●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。 ●掲載している情報は2024年11月現在のものです。
たまひよ ONLINE編集部