ランボルギーニSC63がウエットで一閃。初ラップリードの躍進も、課題は“縁石”/IMSAインディアナポリス
9月22日、アメリカ・インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第10戦『TireRack.com・バトル・オン・ザ・ブリックス』の決勝が行われた。ランボルギーニ・アイアン・リンクスの63号車ランボルギーニSC63はサスペンションの損傷で4時間目にリタイアを喫したものの、ドライバーのマッテオ・カイローリは「素晴らしいペースに満足している」と語った。 【写真】オーバルを“逆走”する形となるIMSA第10戦インディアナポリスのスタートシーン ■接触のカルダレッリは「本当に腹が立つ」 カイローリとロマン・グロージャン、アンドレア・カルダレッリの63号車は、この6時間耐久レースで9周をリードした。 今年の第2戦セブリング12時間レースでデビューした後、アイアン・リンクスが運営するランボルギーニSC63は、耐久レースで構成されるミシュラン・エンデュランス・カップのみに参戦している。セブリング、ワトキンス・グレンに続き、このインディアナポリスは彼らにとって3回目の出場となったが、ウェザーテック選手権の競技でレースラップをリードしたのはこれが初めてだった。 「今日見せた結果には、とても満足している」とカイローリはSportscar365に語った。 「リタイアするまではポジティブなレースだった。僕らは正しい方向に進んでいる。まだ道のりは長いが、結局のところ、このカテゴリーでは経験がもっとも少ない。クルマはとても新しい。僕らは全員このプロジェクトに不慣れなので、うまくいっていると思うが、さらなる幸運を祈る必要がある」 SC63はインディアナポリスのウエット・コンディションで優れた成績を収めた。雨に路面が濡れたレース前半、グロージャンはGTPクラスの最後尾から総合首位に上り詰め、カイローリは周囲と異なるピット戦略でドライブスルーペナルティを克服してマシンを再びフィールドの先頭へと戻すと、3時間目の終わりにカルダレッリにステアリングを託した。 「ウエット・コンディションでは、僕らがコース上で示したように、ほぼ大丈夫だと思う」とカイローリは振り返る。 カルダレッリはピットを9番手で出てさらに3つ順位を上げたが、ベン・バーカーがドライブするプロトン・コンペティションの55号車フォード・マスタングGT3との接触で左リヤのサスペンションが損傷し、ウォールに突っ込んでリタイアとなった。 「残念だ。僕らには大きな可能性があったので、本当に腹が立つ」とカルダレッリはレース後に語った。 「ドライコンディションではそうではなかったかもしれないが、ウエット・コンディションではとても速かった。今週末はもっと良い結果に値した」 「今日初めて素晴らしいペースを見せたと思うので、とてもがっかりしている」とカイローリは付け加える。 「レースでは2度にわたってリードした。このような結果になって残念だ」 「これは新しいプロジェクトだ」とカイローリは強調する。 「正直に言うと、ドライ・コンディションではもう少し努力する必要があると思う。現時点では縁石が僕らにとって制限要因となっているからだ。基本的に、他のチームほどはカットできず、そのためタイムを失っている」 「コースに出るたびに、何かを学ぶ。この2時間でもっとデータを取得できたはずなのに、クルマをリタイアせざるを得なかったのは残念だよ」 「僕らはできる限りの開発を進めており、いつかはそこにたどり着けると確信している」 [オートスポーツweb 2024年09月25日]