日ハム「新庄剛志監督」が正式決定も虎党注目の“亀新コンビ復活”はならず…「コーチ打診?ないです(笑)」
今季の日ハムは開幕から浮上することなく最下位を独走した。3年連続Bクラスで、2016年に日本一に輝いて以来、5年間、栄光から遠ざかっている。加えて、中田翔がチーム内で暴力事件を起こして無期限謹慎となり、記者会見や事情説明を一切しないまま、巨人に電撃トレードされ、球団へ批判も殺到した。“ハンカチ王子”こと斎藤佑樹も引退。期待の清宮幸太郎は1年間ファーム暮らしが続くなど、かつて大谷翔平、ダルビッシュ有ら球界を代表するスターを生み出してきたファイターズの輝きもなくなってしまっている。 2023年に本拠地を北広島へ移して日本初の画期的な新スタジアムが開業する。そこまでにチームを建て直して、新生ファイターズのイメージを定着するために、新庄監督が、衝撃的なインパクトを与えることは間違いない。 整形を告白するなど、ちゃらけた印象の強い新庄氏だが、野球への向き合い方は、阪神時代から1本筋が通っていた。 「負けず嫌いで、絶対に努力の姿を人に見せない。僕は何もやっていないという顔をしていて、凄いことをやる。プロとは何かの美学を持った男でした」と、公私共に付き合いの濃かった亀山氏が証言する。 遠征先では、試合後に、どれだけ遊んで夜遅くに帰ってもバットを振っていた。だが、決して他の選手と時間が重なることがなかった。わざわざ時間をずらしてスイングルームを使っていたが、「新庄が誰も見ていないところでバットスイングをしている」の噂はチーム内に広まっていた。 「努力の姿を見せないのがプロ」。それが新庄氏の美学である。 気心の知れたメンバーとカラオケに行くと同じ曲を2時間も3時間も歌った。当時、新庄氏が、大好きだったのが1991年にデビューしたロックバンド「T-BOLAN 」。そこでたっぷりと練習をしておいて、女子が集まる場では、「初めて歌うんだけど」と言って、完璧にマスターした歌を披露していたという。 新庄氏のパフォーマンスもすべてが計算されたものなのかもしれない。 野球センスには天性と呼ぶべきものがあった。 1992年の当時からデータ野球を取り入れ、打者、球種などによって守備位置を変えた。新庄氏が尊敬する指導者の1人、故・島野育夫氏が、ベンチから外野の守備位置を指示するのだが、新庄氏は、その指示に逆らって別の場所を守った。データを頭に入れた上で、「このピッチャーで、この打者の今の調子なら、ここに飛ぶ」との野球勘が作動したのである。 結果は、島野外野守備コーチの指示した場所でなく、逆らって勝手に動いた新庄のところに打球が飛んだ。そんなことが繰り返され、そのうち島野コーチは、「お前の好きなようにやれ」と、新庄氏にだけ特権を渡すようになったという。 新庄氏の直感によるセオリー無視の“とんでも作戦”が来年の日ハムの戦いでも見られる可能性は大。