夫婦星、おとめ座、ダイヤモンド ロマンチックな春の星空散策を楽しもう
春の大三角とダイヤモンド
うしかい座の一等星アルクトゥールスとおとめ座の一等星スピカ、あともう1つ星を見つけると三角形をつくることができます。 今年は木星が目立っているので結びたくなりますが、その近くに見えている二等星「デネボラ」を結んでください。このデネボラは以前ご紹介した、しし座のしっぽの星です。 アルクトゥールス、スピカ、デネボラを結ぶと「春の大三角」ができあがります。さて、春の大三角がわかったら、そこからさらに別の形をつくってみましょう。三角形の少し上のあたり。うしかい座と繋がっていた2匹の犬「りょうけん座」。そのりょうけん座に輝く三等星「コル・カロリ」と春の大三角を結べたらダイヤの形ができあがります。それを「春のダイヤモンド」といいます。二等星のデネボラは、まだ見つけやすいですが、街中で三等星を見つけるのは意外と難しいです。夜空を眺めて、宝石探しに挑戦してみませんか?
火星の最接近
今の時期、宵の東の空にとても明るい赤い星が見えたら、それは「火星」です。今年の5月31日、火星が地球へ最接近します。火星は、地球の1つ外側を公転し、2年2カ月ごと地球が火星を追い抜きます。この時が地球と火星の距離が最も近くなります。今回の接近では、約7千5百万kmまで近づきます。肉眼で見ただけでは、近いなぁと実感しにくいと思いますが、今年の火星をぜひ、目に焼き付けておいてください。 実は、火星は少しつぶれた円の軌道を描いているため、2年2カ月の接近のたびに距離が変わります。次に接近する2018年7月31日には、今回より近い5千8百万kmになります。今年よりもどのくらい明るさが増すのかを実感するためにも、今年の火星をじっくり観察しておきましょう。 次回は、そんな火星についてさらに詳しくご紹介していきます。