「もう全員ぶっ倒す、全勝。英樹にはチームに大貢献してもらいたい」 世界選抜副主将、丸山茂樹プレジデンツカップインタビュー後編
2年に1度行われる米国選抜と世界選抜による対抗戦、ザ・プレジデンツカップが26日からカナダのロイヤル・モントリオールGCで開催される。インターナショナルチーム(世界選抜)の一員として1998年大会でMVPに輝き、今年は同チームの副キャプテンを務める丸山茂樹氏に大会の思い出や魅力などについて語ってもらった。今回は後編。 ―松山選手がパリ五輪で銅メダル、プレーオフシリーズ初戦で優勝 たぶん(ジェネシス)スコティッシュオープン、全英オープンで、不甲斐ない、調子の良くないゴルフをして、自分の中で若干ネガティブな感じで(パリ五輪に)入ってきて。正直に言うと練習ラウンドもそこまで凄くいいわけではなかったです。 その中で毎日10時間、11時間とゴルフ場で練習をたくさん重ねて、調子を持って行って本番であの成績を残した。その次のフェデックスセントジュード(チャンピオンシップ)であれだけのゴルフができたのは、その練習量があって何かを見つけたからで、繋がってると思います。いいタイミングでちょっと1回落ちて、オリンピックの前のいいタイミングでまた上昇してきた、というようなバイオリズムだったのかなという感じはしますね。 ―対抗戦の戦い方 自分の力だけではどうしようもできない部分はいっぱいあるし、どういう選手とパートナーを組むかということも非常に大きい。その采配というのはキャプテン(マイク・ウィアー)をはじめ、僕ら5人の副キャプテン、みんなで話し合ってやることだと思う。(ミーティングでは)どういう質問をされるか分からないけど、明確に自分の思いをきちんと伝えられたらいいかなと思います。 ―トッププレーヤーである松山選手をコーチすること 彼は黒宮(幹仁)というコーチがいるのでしっかりとスイングの部分に関しては(黒宮コーチと)話し合って、僕の場合はシチュエーションというか、「こういうシチュエーションの時は丸山さんはどうしてました?」とかそのぐらいの質問。スイングの根本的な部分というのは黒宮と話せばいいことであって、僕が出る意味は全くないです。 コースに行って「こんな感じのアプローチって丸山さんどういう風なイメージで打ちます?」というのは、いまだによく聞かれるかな。このあいだ初めて「バンカーのアゴに近いところから出ないんですよ。どうやって打っていますか?」と言われて、それで丸山スペシャルをちょっと教えたら気に入ってくれて、「今度やる」とかって言っていましたけどね(笑)。練習で打ったら出て大喜びしてました。 もともと松山英樹という選手は情報収集能力が高い選手で、いろいろな選手にいろいろな質問をして、たくさんいい栄養をもらって、(必要な)栄養だけ振り絞ってあとはスパッと排除できる凄いクレバーな選手。そこはいつも立派だなと。あまり質問してこない人が多い中で、僕を頼ってくれます。アメリカにいる今田竜二ともアプローチの話をしていると思うし。あれだけの選手になって普通だったらカッコつけて聞かない感じだけど、そこを恥じなく「もっと知りたいもっと知りたい」みたい部分が彼の凄さだなと思います。