「もう全員ぶっ倒す、全勝。英樹にはチームに大貢献してもらいたい」 世界選抜副主将、丸山茂樹プレジデンツカップインタビュー後編
―プレジデンツカップで松山選手に期待すること もう全員ぶっ倒す、全勝。丸山にもできたわけですし、英樹には全勝してもらってチームに大貢献してもらいたい。彼の普通のゴルフができてパートナーとのマッチングがうまくいけば、世界で誰にも負けないゴルフができる男ですから。あとは根性で頑張る。 ―松山選手のパートナーについて いつもアダム・スコットがあがってるけど、お互いにウィークポイントを持っている。例えば英樹もショット、アプローチは世界レベルだけど、パッティングのアベレージがいつも下だったり。アダムもどちらかというとパッティングに関してはあまりアベレージが良くない。だからパッティングが凄く調子がいい選手と組んだら、もっと相乗効果が生まれると思うけど、そこはマイクがどう采配するかをちょっと見たいかなと。その中で僕も自分の中で言えたらいいなと思います。 もともと英樹自体がそんなに会話を多くする選手ではなく、一回スタートしたら自分の世界を作っていく選手。チーム戦というのはちょっとしたコミュニケーションを取っていかないといけないけど、その辺の英語は問題ないと思うので、うまくやるんではないかとは思います。 他の選手から見たら英樹は凄く頼りになると思う。あれだけのアイアンショットを打てる選手はなかなかいないので、チームで組んだ時は頼りになるんじゃないかなと。凄く難しいシチュエーションからピンを刺してくれたらもう一人は楽だし、一番頼りにされているのは間違いないと思います。 ―松山選手の凄さ やはり一番凄いなと思うのはメンタルの強さ。それにあの練習量をミックスしてる。パリの17番も18番も凄い難しいティーショットなのに「あれはヤバかったよね?」と聞いたら、「どこにでも行けと思って思い切り振りました」と。その気持ちで自分のスイングをしっかりできるということが彼の強み。 例えばメンフィス(フェデックスセントジュードチャンピオンシップ)の18番もほぼラフにみんな行くのに、左サイドのフェアウェイに打ったということは、あのパリの18番が凄くいい経験になっていたのかなと。そういう学習をしっかり生かして、たぶん同じ気持ちで打ったと思います。その同じことをできる能力が本当に高い選手。 タイガー・ウッズは別格かもしれないけど、彼は7割、8割くらいの練習で、本番に9割を出せる。でも125位までの選手たちは、9割のパフォーマンスを練習でするとちょっと本番では落ちる。英樹はタイガーとかスコッティ・シェフラーとかザンダー(・シャウフェレ)とかと同じように、練習が「8」で本番に「9」に近い数字を出せる選手なんだなといつも思ってます。だからパッティングさえ入り出したら、ポンと優勝する。 そういう意味で、(松山選手の凄さは)メンタルが一番で、それにくっついていける練習量と、彼が思う理想のスイング、松山英樹のオリジナルのものをしっかり持っているということかなと。周りに左右されなくて、全くスタイルが変わらない。普通はあれだけの一流選手が目の前にいたら意外と取り入れちゃっておかしくなる人もいる中で、本当にスタイルを変えない職人。本当に凄いなと思います。 (素材提供:PGAツアー)