辻梨恵、ツアー史上初の推薦選考会から優勝へ 女子ゴルフ伊藤園レディース第2日
女子ゴルフの伊藤園レディース第2日は9日、千葉県グレートアイランドC(6769ヤード、パー72)で行われ、未勝利の辻梨恵が68、今季、通算ともに2勝目を狙う安田祐香が69、全美貞(韓国)が64でそれぞれ回り、通算10アンダーの134で首位に並んだ。 ◇ 主催者推薦選考会(マンデートーナメント)を突破して出場権を得た辻のパットがさえた。7メートルを沈めた3番(パー5)から3連続でスコアを縮め、後半の15、16番も同じく7メートルを沈めるなど5バーディー、1ボギーの68。通算10アンダーで3位から首位タイに浮上した。 「以前はストロークで(入れようと)気持ちが入り過ぎていた。いまはタッチとラインを考えて、気持ちに流されず、集中できている」。昨年、幕末の思想家・吉田松陰の書を手に取り、『その心を尽くす』という言葉を知り、感銘を受けた。自分の心一杯、その限界までを行いつくすという意味で「今、そんな気持ちでゴルフと向き合ってます」と笑った。 埼玉栄高時代は同期の渡辺彩香らとともに全国高校選手権で団体優勝。もともと実力はある。「ショットが良かったのは若い頃。去年あたりからマネジメントや気持ちの持ち方などいろいろ考えてます」。今年30歳を迎え、神奈川にある実家の寺では夏場、座禅修行も行った。 マンデー通過からの優勝なら、1988年のツアー制度施行以降、史上初となる。「今は優勝しか考えてません」。プロ10年目の初Vへ、言葉を強めた。(清水満)