2児の母・青木裕子が「面倒だし、大変だ」と感じつつも、子どもと料理をする理由
2人のお子さんの小学校受験を経験したフリーアナウンサーの青木裕子さんによる、日々の「子どもとの学び」を提案する連載「子育て歳時記」。小学校受験では、季節ごとの“植物”や“行事”について問われたり、生活力が問われるような試験がおこなわれます。365日様々なところにある「学び」のチャンスですが、慌ただしく暮らしていると意外と忘れてしまいがち。青木さんが子育てをするなかで、お子さんのために徹底的にリサーチをし、親子一緒に体験した「学び」の数々を毎月シェアしていただく連載です。今回は、子どもたちとの料理体験について。 【写真】2児の母・青木裕子の毎日ご飯&お弁当がすごすぎる! そして、この連載に書きおろしマンガなども加えてを改編し、まとめた書籍『「学びが好きな子に育つ!」 青木裕子の3歳からの子育て歳時記』が、4月19日に発売されました! 青木さんが実践してきた「体験」の具体例や、小学校受験の大原先生による月々のアドバイスなどを掲載した、情報満載の一冊となっています。GWや夏休みのお出かけの参考にもなるのでぜひご覧ください。
自分でやったほうが早いけど……
小学5年生になった長男は、学校で家庭科の授業が始まりました。話を聞く限りでは楽しそう。特に料理は、実際に作ったものを食すことができるので達成感がありそうです。 子どもと料理というと、レベルが様々で、ちょっとSNSをのぞくと、「私よりよっぽど上手だわ」と思うようなお料理キッズが見つかります。「きっとここまでできるようになるには親の努力があったに違いない」というのは余計な親目線でしょうか(中には大変なことなんて全くなかったという方もいることでしょう)。 正直なところ、私は息子たちの「ぼく、お料理してみたい」に、「げっ」と思ってしまうことの方が多かったダメ母です(笑)。だって、子どもと一緒に料理って、準備が大変だし、片付けも大変だし、時間もかかるし、それでいて大したもの作れないし(笑)。 4月に出した書籍『3歳からの子育て歳時記』でご紹介したような季節の特別な料理は楽しくできるんです。だって、覚悟ができているから。でも、日々の食事に関しては、パッと作ってパッと片づけたいし、最初から最後まで子どもが自分でできるわけじゃないから、どこをどう手伝ってもらうか考えなきゃいけないし。それでいて、「野菜洗う係をやってもらおうかな」なんて提案じゃ満足しないし。「あー自分でやった方が早い!」って……なりますよね。 それでも、何とか餃子を作ってみたり、お味噌汁を作ってみたり、カレーを作ってみたり、やってみるとそれはそれで楽しいし、子どもたちにとって、とてもいい経験だと感じます。 まず冒頭にも書いたように、実際に食すものを作れる達成感があるよう。家族の夕飯を作るとなると、食べてもらう喜びも加わります(人に何かをして喜んでもらうというのは心が満たされるものです)。また、食材について知るとか、道具について知る、とか、沸騰とか濃度とか理科的なことを考えるとか、先を見通す力をつけるとか、得られるものは多々ありそうです。 ちなみに、我が家で、子どもと一緒に作る定番料理は“水餃子”です。食材をみじん切りにするのには、ぶんぶんチョッパーがおすすめ。子どもでも簡単に使えます。あんの具材に決まりはないから、季節によって、白菜を使ったり、キュウリを入れてみたり、高確率でチーズも入ります。包むのは、じっくりゆっくり個性を発揮して。焼き餃子だと、ある程度形をそろえないと焼き加減が難しいけれど、水餃子ならワンタンみたいになっても大丈夫。ゆでるのも、子どもができます。 梅雨時、雨でお出かけもできないし、今日はちょっと時間があるかもという夕方など、子どもと一緒に料理をしたら特別な一日になりそうですね。
青木 裕子