19億人が1日約1時間閲覧する「TikTok」のショッピング機能「TikTok Shop」は“スクロールをショッピングの機会に変える”。最新のプロモーションと特長を解説
┌────────── 「TikTok」の特長は、ブランドを宣伝するコンテンツクリエイターやインフルエンサーから、購入画面に簡単に移動できることです。(ラブンスキー氏) └──────────
■ 顧客のメインは若年層 ラブンスキー氏は、数多くあるECプラットフォームのうち、若年層には「TikTok Shop」が最も浸透する可能性が高いと考えていますが、「『TikTok Shop』は現在、若年層や10代の間で利用者が増加しているものの、『Amazon.com』や『Walmart.com』を脅かす存在にはならないと思います」と見ています。なぜなら、若年購買層は一般的に、ほかの世代と比べて購入予算が少ないからです。 ┌────────── 1世帯あたりで可処分所得が最も多いのは年長者ですが、彼らは「TikTok」の主要ユーザーではありません。多くの場合、彼らは「TikTok」のプラットフォームに警戒感を抱いており、AmazonやWalmartなど、自分たちが日頃から慣れ親しんで利用しているものにこだわる傾向があります。(ラブンスキー氏) └────────── ■ 画面スクロールをショッピングの機会に変える 既存のEC事業者すべてが「『TikTok Shop』を恐れる必要はない」とたかをくくっているわけではありません。 ECプラットフォーム構築支援を手がけるBloomreachのコミュニティ&コンテンツマーケティングディレクターであるロキシー・コーズ氏は、「TikTok」のEC市場は拡大していると指摘しています。 ┌────────── 「TikTok Shop」は、EC事業者にとって本格的なライバルになりつつあります。世界中で約19億人のユーザーが1日約1時間「TikTok」を閲覧しており、ユーザーによる画面スクロールを購買機会に変えているのです。(コーズ氏) └────────── コーズ氏は、画面スクロールで商品を知る機会が増えたり、シームレスに購入につながる点が、小売業界の状況を変えると予測してします。 ┌────────── ユーザーが欲しい商品を決めてから訪れる「Amazon.com」「Walmart.com」とは異なり、「TikTok」のレコメンデーションアルゴリズムは、ユーザー自身が自分が欲しいと思っていることを自覚していなかった商品を新たに発見できるように設計されています。(コーズ氏) └────────── ほかのECサイトにはないソーシャルな一面を持ち合わせているからこそ、「TikTok」はEC市場で優位に立つ可能性があるのです。「『TikTok』はEC市場のあり方を定義し直すような画期的なトレンドです。既存の小売事業者は注視する必要があります」(コーズ氏)