飛距離10mダウンで本塁打激減 「飛ばないボール」の真相に迫ったアナリストの衝撃分析 鬼筆のスポ魂
「説明によると、ボールの縫い目が以前よりも高く、大ざっぱだという。それが原因で飛ばないと結論付けていた」と球団関係者は話した。ボールの縫い目が0・1ミリ高くなると、飛距離は2~3メートル短くなるという。つまり「ボールの作りが雑」だから、本塁打が激減したという結論だ。
■ファンのニーズは
今季の3割打者はセが2人、パは1人だけ。本塁打が出ず、飛距離が伸びないのでヒットの確率も減る。必然的に投手戦が増えて、今季のセ・パの平均試合時間(九回終了の試合のみ)は3時間2分と、過去20年で最も短かった。
日本野球機構(NPB)は試合進行のスピードアップを目指しているが、10年前の平均試合時間は3時間17分で、5年前は3時間16分。今季との比較では14~15分の短縮に過ぎず、その見返りとして投手戦ばかりの試合が続く。これが本当に野球ファンのニーズに沿っているのかどうか…。ボールの製造方法の問題も含めて検証してもらいたい。
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【プロフィル】植村徹也(うえむら・てつや) サンケイスポーツ運動部記者として阪神を中心に取材。運動部長、編集局長、サンスポ代表補佐兼特別記者、産経新聞特別記者を経て特別客員記者。岡田彰布氏の15年ぶり阪神監督復帰をはじめ、阪神・野村克也監督招聘(しょうへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。