中学受験を断念し6年生で海外留学を決断した母子 「塾を辞めたい」息子のひと言から始まった新しい人生
こちらの学校の先生は、基本的に子どもを褒めてくれることが多いです。子どもの特性や性格を否定されることはなく、息子のことも「活発で明るくていいね」と肯定してくれています。いいところを伸ばしてくれるのも息子に合っていると思います。 ── 息子さんは、日本で通っていた塾は辞めたいと言ったそうですが、カナダに来てから学習スタイルはどう変わりましたか。 高橋さん:カナダに来て最初の頃は、英語力の問題から学校の勉強に苦しんだので、息子と相談して書店で購入したテキストブックを一緒に取り組むようにしました。そのうちにひとりでするようになったのですが、「寝る前までの好きな時間にしていい」というのと、塾とは違って落ち着く家で勉強できるのが合っていたようで、次の学期の成績にも表れていました。また「英語がもっとできるようになりたい」という本人の意思も出てきたので、こちらでKUMONにも通い始めました。
カナダではホームラーニングをする家庭も多いようで、改めて教育にはいろんな方法があるなと実感しています。子どもがどんなタイプで、どうそれを伸ばしていけるかは、私が仕事の量をセーブして息子と過ごす時間が増えたことでようやく見えてきたように思います。 ── 親の英語力が必要な場面は多いですか。 高橋さん:私の個人的な意見ですが、正直、そんなに必要ではないと思います。私は学生時代に英語を必死に学んでいましたが、仕事を始めてからはほぼ英語を使う機会がなく、多くを忘れてしまっていました。でも、英語が絶対に嫌ということでなければ、学校からもらってくるプリントも携帯で簡単に翻訳できるアプリもありますし、どうにかなります。ただ、英語が話せたらより多くの人と交流ができますし、得られる情報も多いので、話せるに越したことはないと思います。学校の先生との面談もありますが、子どもがすぐに話せるようになって通訳をしてくれる場合もあると思います。