サブスタック を活発に利用し始めたD2Cブランド創業者たち。「ビジネス以外の自分を考える、クリエイティブな場だ」
クリエイティブな場を求めている創業者たち
インスタグラムで2万7000人以上のフォロワーを抱えているマサリン氏は自身のソーシャルアカウントとサブスタックを使って、旅行や料理から古着探しまでギア以外のさまざまな趣味についても語っている。しかし同氏はその仕事の性質上、創業者であることについて多くの質問を受けるという。 そのため同氏はギア関連の話題に限定してサブスタックで投稿することもあり、その内容は1週間の計画の立て方から、ギアが最新のフレーバーであるベリーをどのようにして生み出したかにまで至る。 同氏の場合、サブスタックのようなサイドプロジェクトをスタートしたきっかけはほとんど個人的な理由だ。しかしそれが自身をより良い創業者にするとも信じている。「私は非常にクリエイティブな人間なのでこのようなプロジェクトが必要であり、自身を奮い立たせる燃料になるのだ」。 パクナド氏は「ファーストロデオ」で自身の最初の起業から学んだ教訓を掘り下げているが、創業者にとっての課題は「起業がどんどん複雑でストレスフルなものになるにつれて、時に自分の全人生がそれに巻き込まれてしまう」ことだと語った。またそういうときに、「『それはさておき、ビジネス以外の自分自身はどうなんだ?』と考えてみるのはとても魅力的に感じることがある」と同氏は続けた。
個人フォロワーの存在がビジネスを成長させる?
インフルエンサーをフォローすることが当たり前になるなかで、自身の個人フォロワーを増やすことがビジネスの成長にもつながるとより明確に信じている創業者もいる。 ヘアケアブランドのクラウンアフェア(Crown Affair)創業者であるダイアナ・コーエン氏は、「私はマーケターとして、多くの人は基本的にブランドをフォローしたいとは思っていないことをもともと理解していた」と話す。そして同氏は自分はインフルエンサーではないと即答する。それでもそれぞれで3万人以上のフォロワーを抱えるインスタグラムやTikTokなどのチャンネルや、最近ではニュースレター「テイクユアタイム(Take Your Time)」を執筆しているサブスタックで、自身の個人フォロワーを増やすことにもっとも注力している。 コーエン氏はソーシャルメディア上でクラウンアフェアに関連するヘアケアのヒントやファッション、あるいはムードボードなどの話題について話すのが好きだ。そしてこれらの話題をさらに深く掘り下げるためにサブスタックを利用している。同氏の最新のサブスタック投稿はTikTokフォロワーの増やし方についてで、これは創業者仲間から頻繁に質問される話題だという。