自民党員になった覚えがないのに、総裁選の投票用紙が届く…“幽霊党員”問題を検証 「党員を見繕った」渦中の国会議員の音声データを入手【報道特集】
自民党 石破茂 幹事長(当時) 「党員の拡大に向けて本年は全力を挙げて取り組んでまいります」 ノルマ未達成の議員には、不足した党員分一人につき2000円が徴収された。 自民党 二階俊博 幹事長(当時) 「きちっと党の決まりを実行している人と、いい加減に受け止めておる人との間に、ちゃんとやっぱりけじめをつけてやるのがいいんではないか」 こうした党勢拡大の動きが、幽霊党員問題につながったのだろうか。 ■「おじが党費の肩代わりをしたことにしよう」口裏合わせを頼んだ実態も 音声データからは、党費の支払いを巡り、田畑議員が支援者に口裏合わせを頼んだ実態も浮かび上がった。 田畑裕明 衆議院議員(音声データ) 「申し訳ないけどポケットマネーで、名前もちょっと違う名前になっとったんだって言い切ってもらうしか、それしかないんだよね」 田畑議員は幽霊党員の党費について、この支援者が支払っていないにもかかわらず、支払ったことにしてほしいと頼んだ。 Q.それ聞いた時はどう思いました? 支援者 「いやびっくりしましたし、正直に関わりたくないっていうことを本人には伝えました」 支援者が断ると、数時間後にまた田畑議員が電話をしてきて、こう説明した。 田畑裕明 衆議院議員(音声データ) 「会社からさ、献金をいただいとるねか。(会社名)から」 支援者(音声データ) 「うんうん」 田畑裕明 衆議院議員(音声データ) 「そのお金をこの党費にも充てさせてもらっとったんやちゃ。だから皆さん方は一人一人お金出しとらんがだけど、こちらは会社からいただいたのは党費として預かったという解釈で、党費を納めとったわけやちゃ」 企業献金を幽霊党員分の党費の支払いに充てて、田畑議員側が肩代わりしていたと説明した。企業献金は田畑議員が代表を務める政党支部に振り込まれ、収支報告書の収入の欄には「寄付」と記されていた。 しかし、問題があった。支出の欄に「党費」の記載がないのだ。これでは政治資金規正法に違反する可能性がある。田畑議員は…。